
シリーズ最終モデル、ローライ35 SEとは
ローライ35 SEは元祖高級コンパクトとも言われる独ローライ35のシリーズ最終機(後の1991年発売の復刻モデルを除く)。発売は1979年、レンズにSonnarを採用したローライ35 SにLED露出計を搭載したモデルです。

初代ローライ35は二眼レフで有名な独ローライ社が1967年から製造した高級コンパクトカメラ。何と言ってもこの極限まで小さくしたボディサイズが最大の特徴で、このサイズで35mmフルサイズの機械式カメラというのみならず、レンズにツァイス製SonnarやTessarまたはTriotarという高級レンズを搭載しプロをも唸らせる描写性能を誇りました。

SEという型番は現在の感覚からするとなんとなく廉価版のように感じる方もいるかもしれませんが(iPhone SEとかね)、カメラの基本仕様は1974年発売のローライ35Sそのままで、露出計がLEDになったという違いがあるのみ。この機種の露出計の受光素子はフォトダイオード式のSPDが採用されているようで、それまでのCds方式に比べると幾分性能は優れていたようです。

シリーズの歴史の中では(復刻版を除いて)最も年代が新しく、比較的綺麗な個体が多いのもアドバンテージ。ただ、露出計はLEDだからといって特に壊れにくいということでもないようなので、せっかくSEを選ぶなら購入時には露出計の動作確認はきちんと行っておくべきでしょう。
手持ちの35 Tと35 SEを比較してみる
実は私はもう一台、ローライ35Tという機種を所有しています。

だいぶ前に購入して、最近はあまり使っていませんでしたが防湿庫から取り出して並べてみました。

カラーも同じシルバーなので瓜二つですが、35TはレンズがTessarになります。

後姿はほぼ一緒ですが、35SEのほうは電池ボックスの取り出しボタンがあります。尚、TとSEの製造はシンガポール製しか存在しませんので、MADE BY Rollei SINGAPOREの刻印が入ります。マニアの中ではMADE IN GERMANYしか認めない!みたいな輩もいらっしゃるようですが、私は気になりません。

35Tの露出はボディ上部の針式の窓に表示されます。好みの問題もあるでしょうが、私はこの窓の表示が見辛くてあまり好きではありませんでした。ところで今回久しぶりに35Tの動作チェックをするとちゃんと露出計が動きました(!)。購入から10年、製造から50年弱経過しているはずですが、こういう個体もあるものです。

35Tがシルバーだったので本当は35SEはブラックが欲しかった・・・というのはひとりごとです。クラシックカメラは一期一会なので出会ってピンときたら購入しておくのがセオリーです。
電池を入れて露出計の動作確認
ローライ35SEで使用する電池はV27PXという特殊な水銀電池です。当然ながらすでに生産完了して入手不可ですので、露出計を動かすには電池アダプターが必要になります。

関東カメラサービスが発売しているこちらのアダプターは、一般的なSR43ボタン電池4個を使ってV27PXとして問題なく使用することができます。少し値は張りますがこれでローライ35SEが快適に動くなら安いものです。

勘違いしがちなのが、普通電池って突起のあるほうがプラス(+)だと思うのですが、このアダプターは先端突起のある方がマイナス(-)ですので、ボタン電池のプラスマイナスの方向を間違えないようにしましょう。写真でいうと右側がマイナスとなるように電池を詰めます。

さらに電池ボックスに記載のあるプラスマイナスの方向に沿って、アダプターを挿入します。

電池ボックスを本体にセットする際も方向に迷いますが、写真の向きでOKです。

レンズをボディから引き出しシャッターを半押しすると、露出計が作動しファインダー内のLEDが光ります。上部赤色LEDが光った時はオーバー、下部赤色LEDが光ったらアンダーです。

その中間に位置する緑色が光れば適正露出です。針式だと、適正露出を得られているのかどうかを確認するのにファインダーから目を外さなければいけませんので、LEDのほうがテンポよく撮影できるのではないかと思っています。
また、この露出計はレンズをボディから引き出した状態でなければ作動しません。沈胴させていれば電池を無駄に消耗させることもないので、よく考えられた仕様だと思います。そのほかの基本的な使い方は35Tの過去記事をご参照ください。




コメント