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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

AGFA OPTIMA1035 SENSER ■レビュー外観編■

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独AGFA社産、唯一無二のコンパクトカメラ

ドイツのフィルムメーカー、アグファ社が1976年に発売したOPTIMA1035 SENSERを入手した。プラスチック外装で一見チープな印象だが、日本のカメラにはない独自のデザインが特徴のOPTIMA1035は、今見ても全く古さを感じさせない秀逸なデザインであり、とてもこれが1970年代のカメラとは信じられない。

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当時の日本のコンパクトカメラといえばCanonのキャノネットとか、コニカC35EFなどが主力機であった頃で、外装のプラスチック化は進んでいたがデザイン的にはまだまだカメラ然としたものが多かった時代だ。日本のカメラのデザインが劣っているとは思わないが、この時代にこのデザインの完成度の高さはドイツメーカーならではと言っても過言ではない。

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ドイツメーカーということだけで元祖高級コンパクトのローライ35と並べてみると、さすがに一回り大きい印象だがそこそこ遜色のないサイズ感だ。オール金属外装のローライ35の質感の良さは際立っているが、機械式のどちらかといえば玄人向けのローライ35に比べ、あえてチープな質感のOPTIMAはライトユーザー向けでフレンドリーな印象を受ける。

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実際のところ絞りもシャッタースピードもカメラが勝手に決めてしまう完全オート機であるOPTIMA1035は操作が簡単で、ピントも3点ゾーンフォーカスなので撮影において迷うところがない。ある程度カメラに詳しくなると物足りなくなることはあるかもしれないが、所詮コンパクトカメラとしては困ることもないだろう。大きくオレンジ色のシャッターボタンはオリンパスXA(過去記事こちら)を彷彿とさせるが、あちらはいわゆるフェザータッチ仕様であるがこちらは別段そうしたこだわりはなく、単なる電子シャッターとなっている。レリーズ音は「ベッ」というちょっと他では聞いたこともない特殊な音なのはご愛敬か。

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ボディ前面はプラスチック製だが裏蓋は金属製となっていて、構造上モルト不要。通常のカメラとは逆に左側に開き、右側にフィルムを装填する。蓋の開き方向は違うがリコーGRが似た構造をしている。ファインダーは驚くほど明るく気分はアガるが、二重像があるわけでもなくフレーミングを決めるためだけなので、撮影上なんら有利なことはない。

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電源はV625U型電池が3個。この電池はMR9型とも形状が同じだが、どちらもすでに製造中止となっており容易に入手できない。今回はAmazonでV625U型互換形状のアルカリ電池を調達したが、実はそこまでしなくても、推奨はしないがどこにでも売っているLR44電池を3個ビニールテープで一定の直径までぐるぐる巻きにし、適当な大きさに折り畳んだアルミホイルで高さを調整して詰め込めば動かないことはない。

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装填したフィルム先端を左側のフィルムホルダー部の隙間にちょっと入れ込んでふたを閉め、2~3回巻き上げれば撮影準備完了。CANONがこの時期キャノネットで採用していたQL(クイックローディング)方式に似た装填方法で、失敗が少なくかつ非常に簡単に装填できる。電池室が裏蓋を開けないとアクセスできないことから、撮影途中で電池が切れてしまった場合のリスクが考えられるが、仮にその際裏蓋を開けてしまっても、撮影済みのフィルム部分はフィルムホルダー部に収納されているのである程度は感光を防ぐことが出来ると思われる。

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このカメラにはフィルム巻き戻しレバーがなく、ではどうやって撮り終わったフィルムを巻き戻すかというと、シャッター横のボタンをR側に合わせることで、フィルム巻き上げレバーが巻き戻しレバーに変化する。フィルムの毎数にもよるがすべて巻き戻すにはそれなりの回数を巻かなければならないが、こういう構造のカメラはOPTIMAだけだ。

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OPTIMA1035は一見トイカメラかと思うチープな質感だが、ドイツ製らしい独自性を持つ唯一無二のカメラだ。ものすごく人気があったわけでもないので中古市場でもあまり目にすることはないけれども、手に取って見れば独自のデザインや構造に感心することうけあいである。実写レポートは近日中に追ってアップしよう。

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