CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
CONTAX中望遠135mmは安価で優秀
CONTAXの中望遠レンズ、135mmF2.8(AE)を入手した。発売は1975年で、初期のコンタックス/ヤシカマウント用に用意された17本のレンズ群のうちの1本である。135mmという焦点距離のレンズは最近はあまり見なくなったが、単焦点レンズの全盛期であるこの当時は中望遠の代表的な画角であった。
CONTAXの望遠系レンズだと、Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MMをすでに入手済みであり、その描写には満足していたものの、少々大きい(というか細長い)筐体が意外に扱い辛いのと、F4ということもありピントの山が掴みにくいのが気になっていた。135mmF2.8はその点、扱いやすい大きさとF2.8という明るさを備えており、それになんといってもCONTAXレンズの中ではかなり安価に取引されている。フルサイズ用Carl Zeiss銘柄のレンズとしては破格と言ってよい価格帯だ。
それでは早速サンプルショットを投下しよう。使用したフィルムはフジ業務用100。現像後Z6でフィルムデュープしデジタルデータ化後、Photoshopで階調反転をしたうえでLightroomで調整を行っている。
作例と使用感・・・望遠単焦点の入門レンズとしてもお勧め
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
F2.8なので大口径というほどでもないが、135mmという焦点距離から考えるとボケには期待したいところ。冒頭のショットと共に主題以外はなるべくぼかすような演出をしてみた。晴天であった為F値は少し絞ったかもしれないが、なかなかのボケ具合であり、かつピントの合った部分は十分にシャープだ。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
もう一枚背景をぼかしたショットを。日頃この焦点距離で撮ることがあまりないので距離感を掴めず最初戸惑ったが、慣れてしまえば一歩引いて被写体を狙うのが楽しくなってくる。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
色乗りも良好で、愛用する富士フィルム業務用100との相性もよい。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
うっかり近距離から狙ってしまうとバストアップの構図になってしまうが、部分アップのショットを撮るにも向いている。但し、最短撮影距離は1.5mと長いので、望遠マクロ的な使い方には向いてないかもしれない。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
ボケだけでなく描写そのものも精細感があり、モノの質感もよく表現されている。石とか煙の描写も好印象。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
遠景のショットだが、木々の表現が立体感のある見事な写り。風景に使っても面白いかも。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
望遠系では80-200mmF4で感じたピントの山の掴み辛さもなく、快適にピント合わせが可能だ。
CONTAX RTSⅡ Carl Zeiss Sonnar T* 2.8/135 AEJ (dupe by Nikon Z6)
Sonnar 135mm F2.8 (AE)はCONTAXのレンズとしては安価なモデルだが、写りも良く望遠過ぎない絶妙な画角も楽しい1本だ。これまで、28mmF2.8、50mmF1.4、80-200mmF4とCONTAXレンズを使ってみたが、本135mmF2.8も含め1本としてハズレがない。残念ながら経年による劣化で近年状態の良い個体が少なくなってきたようなので、状態の良いものがあったら今のうちに入手しておくのがいいかもしれない。
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