CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
CONTAX F4通し望遠ズーム80-200mmは買いか?
ヤシコンツァイスレンズといえば50mmF1.4を筆頭に高性能な単焦点レンズを想起しがちだが、実はズームレンズであるVario-Sonnar(バリオゾナー)も銘玉揃いといわれている。中でも安価でありながら、描写は単焦点に引けをとらないと評判の望遠ズームが Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MMだ。
Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MMは200mmまでをカバーするズームレンズとしては全長160.5mmにフィルター径55mmとスリムな筐体が特徴。しかしながら重量は680gとそこそこあるので、実際に使用してみると使うカメラにもよるが、ボディと合わせて1キロは大きく超えてしまい、コンパクトという印象は殆ど感じない。ズーム方式は直進式なので現代のズームレンズとは使い勝手が違うが、ズームしても全長が伸びないのは利点である。
所有するRTSⅡに装着するとこの通り、レンズが生えてきたような姿となりあまりかっこよくない。せめてボディ側にワインダーを付けるとかなりバランスが改善するので、RTSⅡで使うことがあるならこの体で使おうと思う。今回は137MA QUARTZに装着して、東京は文京区の小石川後楽園へ試し撮りに出掛けた。
それでは早速サンプルショットを投下しよう。使用したフィルムはフジ業務用100。現像後Z6でフィルムデュープしデジタルデータ化後、Photoshopで階調反転をしたうえでLightroomで調整を行っている。
作例と使用感・・・描写は良好もピントの合わせ辛さに覚悟すべし
CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
この日は晴天に恵まれ紅葉が見頃を迎えており、庭園は見物客でいっぱいである。池に写り込んだ紅葉が見事なコントラストで再現されており、色乗りも良く描写は良好。
CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
あまり絞り込まなかったせいもあるだろうが、解像度が高いかといわれるとそこまで細かな描写はしていないように思える。しかしながら、全体として好ましい見せ方が出来ているというか、表現の仕方が絶妙。
CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
しかし実はこれにはもうひとつ理由があって、それはこのレンズ、ピントが非常に合わせ辛いのだ。137MAに採用されているフォーカシングスクリーンはいわゆる水平スプリットタイプであり、それ自体は決して見にくいものではないが、これをもってしてもなおどこにピントが来ているのか非常にわかりにくい。結果、ジャスピンでないまま撮影してしまい、被写界深度に頼ったショットとなってしまいがちとなる。最近のミラーレスカメラであればファインダー像を拡大してピントの微調整も可能だが、フィルムカメラではそれもかなわない。
CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
総じてこのレンズ、描写力は素晴らしいが妙に細長くホールドし辛い筐体とピントの合わせ辛さで、必ずしも使い勝手がいいわけではないことは覚悟しておいた方がいいだろう。意外とデジタルで使ったほうがしっくりくるかもしれないので、そのうちα7かZ6で使ってみようと思う。
CONTAX 137MA QUARTZ CONTAX CarlZeiss Vario-Sonnar T* 80-200mm F4 MM (dupe by Nikon Z6)
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