MENU
フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Nikon F2 フォトミックA ◆ レビュー ◆

当ページのリンクには広告が含まれています。

F2_12.jpg

■ニコン機械式一眼レフ最高峰、F2■

最近はインスタグラムの影響もあってか、フィルムカメラ人気が再燃している。デジタル全盛の昨今にあっても、フィルムならではの味を求める人々は決して少なくはないようだ。かくいう私も、時々無性にフィルムカメラを使いたくなることがある。Nikonファンであることもあって、いわゆるF一桁シリーズはすでにF3、F4を入手しているが(過去記事こちらこちら)、以前から欲しかったF2をようやく購入できたのでレポートしよう。

F2_01.jpg

ニコンF2は1971年にFの後継機として登場。1980年にF3が発売されるまでのおよそ10年間、ニコンのフラッグシップ機として君臨した。フォトミックファインダーに搭載された露出計を動かすためにのみ電池を必要とするが、動作そのものは機械の構造だけで動いており、後継機F3が電子シャッターを採用したため、F2は最後の機械式カメラとなった。

F2には搭載するファインダーに複数のバリエーションがあり、今回購入したのはAi方式に対応するフォトミックファインダーDP-11を搭載したF2フォトミックAという1977年に発売されたモデル。Ai方式とは、レンズの装着時に特別な操作なしに開放F値を伝達することができる機構のことで、これによりレンズ装着時に当時「ガチャガチャ」とも呼ばれたレンズに搭載された「カニの爪」をファインダーのレバー部に合わせて装着するという一連の動作をする必要がなくなった。年代的に見ても比較的新しいこともあって、同じF2でもフォトミックAの人気は高い。

F2_06.jpg

今回購入した個体は目立ったダメージもなく完動品ではあったが、その代わりモルトがほぼ剥がれた状態であったので、購入後自力でモルトの張り替えを行った。モルトの張り替えとなると素人には難しいのではないかとも思ったが、Web上で複数のサイトや動画を閲覧できるので参考とさせていただいた。尚サードパーティ製だがF2専用の交換用モルト(こちら)も販売されていたので、最初からこれを購入してもいいだろう。

F2_05.jpg

操作そのものは伝統的なフィルムカメラそのものなので迷うことはなかったが、使い方や機能については、こちらもWeb上に多くの解説の記事があるので心強い。ただ、ファインダーを外すのだけはボディ裏側のボタンがかなり硬くて素手ではほぼ不可能だったので、その際は何か道具を使ってボタンを押すことをお勧めしたい。

F2_13.jpg

尚、F2では基本的に絞り輪の付いているFマウントレンズならすべて使用できるが、せっかくなのでオールドニッコールレンズの代表として後日Nikkor-H Auto 28mm F3.5(但しAi改)を購入して装着してみた。やはり絵的にはこの頃のマニュアルフォーカスレンズがとてもよく似合っていて、何時間眺めていても全く飽きない。

それではサンプルショットを投下しよう。今回使用したレンズはフォクトレンダーULTRON 40mmF2 SL ⅡNとzoom-nikkor 35-105mm F3.5-4.5。フィルムは富士の業務用ネガカラーフィルムISO100を現像後、D800とタムロン90mmマクロでフィルムコピーしLightroomで調整した。

■完全マニュアルだが操作性は良好。大きめのシャッター音が心地よい■

ueno_01.jpg
Nikon F2 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

サンプルショットといっても、フィルムカメラなのでカメラの性能というよりもレンズの特性とLightroomの腕前の話になってしまうが、フイルムとは言ってもやはりいい機材を使って撮ったショットはひと味違うものだ。こちらは上野恩賜公園内にて。壁の緑色が微妙な色合いで再現に苦労したが、程よいレトロ感がいい雰囲気。

ueno_03.jpg
Nikon F2 zoom-nikkor 35-105mm F3.5-4.5

すでに開花していた早咲きの桜。F2フォトミックAのファインダーは後のF3と比較してもひけを取らない見やすく美しいもので、この頃すでに光学的には完成レベルにあったことがわかるが、このショットで使ったzoom-nikkor 35-105mm F3.5-4.5は特に望遠側で絶望的にピントが合わせにくく、少しピントを外してしまったようだ。ただ全体的には雰囲気をよく捕えていると思う。

ueno_02.jpg
Nikon F2 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

背景の神社をぼかしたくて開放付近で撮影。立体感はあるがなぜかこれだけ線が太い感じの絵となった。フィルムだと時々意図していない写りになることがある。ちなみにF2のシャッター音は後のF3ともまた違っていて、バシャっと大きめの音であり、撮った感覚がダイレクトに指に伝わってとても心地よい。また今回試し撮りでフィルム2本を消費したが、手振れ補正機能もないのにボディが約800gと重いせいか、明らかに手振れを起こしたショットは無かった。

F2_03.jpg

以前購入したF3、F4と並べてみた。F3、F4は電子シャッターを搭載しているため、電池がないとシャッターを切れないばかりか現在ではメーカーサポートも終了し、故障でもしようものなら修理はかなり難しいが、機械だけで動いているF2はカメラの修理業者の手にかかればいくらでも復活できる可能性を持つ。もっとも、銀塩フィルムが世の中から無くなってしまえば元も子もないが・・・。

これでF4、F3、F2とニコンF一桁機6種のうち3種が揃った。コンプリートを目指すか?思案中である。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

CAPTCHA

目次