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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Nikon F3 ◆ レビュー ◆

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Nikon EMを購入して間もないというのに、たまたま訪れた中古カメラ店で今度はF3と出会ってしまった。正確に言うとF3は結構タマ数が多く遭遇率は高いのだが、今般の個体はスレやキズのある並品クラスの代わりにそこそこリーズナブルである。試しにちょっとだけ触らせてもらうつもりが、結局はそのまま購入に至ってしまった。

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というのもこのF3、EMとは違い1980年当時のフラッグシップモデルにしてその後20年間も生産されたロングセラーであるだけあって、とにかく手に取った感触がものすごく良いのだ。ボディは金属製で質感も良好、レバーは軽快だがボタン類は硬く頑丈で、ちょっとやそっとでは壊れそうにもない。ファインダーは交換可能だが、今回付属していたアイレベルファインダーは視野率100%、倍率0.8倍で明るく大きく驚くほど見やすい。普段使っているD800より見やすいくらいだ。レリーズ音もEMより重めで「撮った」気持ちにさせてくれる。店頭で手に取ってみたら最後、もう手放したくない気持ちになった。

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デザインはEMと同じくジウジアーロが手掛け、グリップ側に引かれた赤い線が特徴的だ。この後、Nikonの多くの機種でグリップに赤いラインが付くようになり、デジタルとなった現在も「赤ライン」は健在である。その意味でF3は後のNikon一眼のエポック的なモデルであったとも言える。

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並べるとEMよりひとまわり大きいのがわかるが、それでも十分コンパクトだ。ただ実際には重量が715gもあるので、手に取ってみるとずしりと重い。しかしこの重さがまた手にする者を「その気」にさせる。今回購入した個体は使い込まれた跡が残っていて決して美品ではなかったが、おそらく製造後20年以上経っているはずなのに機能的には何ら問題がなかった。

とはいえこのF3、欠点がないわけではない。まず(派生モデルF3Pを除けば)汎用のフラッシュ用ホットシューがないため、フラッシュを使おうと思えば別途F3専用のフラッシュを購入するか、または汎用フラッシュを装着できるアダプターを購入する必要がある。操作性でいえば堅牢性とのトレードオフなのだろうが、露出補正ダイヤルをはじめ各種ボタン類が以上に押し辛く回し辛い。こうしたある種の扱い辛さを考慮すれば、やはりF3は決してエントリー向けのモデルではなかったはずだ。それでも20年も支持されたのは、やはり信頼性の証であろう。

それではF3で撮影したショットを公開しよう。レンズはF3用にフォクトレンダーのウルトロン40mmを用意した。フィルムはフジカラー100(ネガ)、現像したフィルムをD800とタムロン90mmマクロにてデジカメコピーした後、Lightroomで調整した。

F3サンプル_01
Nikon F3 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

F3サンプル_02
Nikon F3 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

F3サンプル_03
Nikon F3 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

F3サンプル_04
Nikon F3 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN

銀塩フィルムなので絶対的に解像度や画質ではデジタルに敵わないが、それでもいずれも絵として好ましい写りである。これまで撮った他のどのフィルムカメラより良く写っている気がするのは、F3に対する贔屓目だろうか。

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