HOLGA120のローファイショットを一挙公開
オールプラスチック製のトイカメラなのに中判フィルムを使うという謎のコンセプトカメラ、HOLGA120の試し撮りをしましたので、一挙公開しましょう。本来は中版フィルムを使うことで、35mmフィルムの写真よりも画像の記録面積が大きくなる分画質向上が見込めるはずなのですが、安価なプラスチックレンズを搭載したトイカメラ、いったいどれだけの写真が撮れるでしょうか。
ロケーションを選ぶほどでもないと思って近所をぶらぶら徘徊しながら撮影します。幸いなことにこの日の天候は晴れ、公称F値F8固定のレンズであるこのカメラにとっては絶好の撮影日和です。
ピントは目測で被写界深度で見せるタイプのカメラなので、さほど精細には撮れないだろうと思っていましたが、思った以上にぼやぼやの画質です。まあスマホで見るくらいならそこそこ見れるかな?PCモニターなど大画面で見ればかなり粗が目立ちます。
ピントが合焦した画像の中心部はそれなりに解像しますが、その場合も周辺部は湾曲が大きく盛大に画像が流れます。わざとエフェクトを掛けたかのように撮れましたが、もちろんこれがデフォルトの写りです。
トイカメラといえばロシア産のLOMOなどが思い浮かびますが、そのLOMOの足元にも及ばない低画質で驚きました。
搭載している60mmF8のレンズは中版フィルムの大きなフォーマットを解像するにはあきらかに力量不足で、中心部しか解像しないので多分35mmフィルムを使ったほうがまだ普通に撮れたかと思われます。せっかく中判フィルムを使っているのに、ラージフォーマットのアドバンテージが殆ど活かされていません。
日影になっていて真っ暗に撮れていたのですが、Lightroomでデジタイズの際に明るく画像補正した写真。全体的にぼやっとした写りなのになぜか注連縄の部分だけ妙に精細に写っていました。
このカメラは圧倒的なコストダウンによって生産されているため、一定の品質を維持できず個体によって品質がまちまちという話を聞きます。今回たまたま入手した個体はこんな写りでしたが、別の個体がこれと同じような写りかどうかは全く分かりません。写真と言うものは高画質がすべてとは限りませんので、こういう「どう写るのかわからない楽しさ」を否定はしませんが、ローファイなカメラだからといって奇跡の一枚が撮れる確率が上がるとも限りませんので、あえてこの低画質カメラを使うべき理由を見出せるかどうかで、評価は違ったものになりそうです。
私なら正直なところ、せっかく中判フィルムを使うんだったら別のちゃんと写るカメラを使いたいかなと思いますが、とはいえ高価な中判フィルムをあえて無駄使いするような背徳感みたいなものはちょっと楽しいかもしれません。
尚HOLGA120について、とても詳しく易しくまとめられた良サイトがありましたのでご紹介させていただきます。ご興味のある方は是非こちらもご覧くださいませ。
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