Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
ジャンクで入手したCanonのかつてのフラッグシップEOS-1が無事復活を遂げた(過去記事こちら)ので、試し撮りをしてみようと思う。今回使用したレンズは時代を合わせて当時「撒き餌レンズ」とも呼ばれたEF50mmF1.8Ⅱ。極めてリーズナブルな価格ながら単焦点として十分に楽しめる人気レンズだ。
使用したフィルムはフジの業務用100。ネガ現像後Nikon Z6にてフィルムデュープ、Photoshopで諧調反転を施したうえでLightroomで画質調整しデジタイズを行っている。尚、シリーズ2代目のEOS-1Nで以前行った試写に関してはこちらの過去記事もご参照されたい。
■初代にしてすでに完成形のEOS-1■
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
まずお断りしておくが、時節的にコロナ禍で満足に出歩くこともできないため、不本意ながらロケーションは近所のお散歩コースとなっているので被写体のインパクトが薄いことはご容赦願おう。こちらは封鎖されている青空駐車場の出入り口だが、柵の向こうのボケ具合が狙い通り。
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
いつ崩れてもおかしくない瓦屋根。こういう物件放置していていいのかなあと通るたびに思う。
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
手前の旗にピントを合わせて背景をボケさせた。EF50mmF1.8Ⅱでのオートフォーカスは今のレベルから言えば動きが蕪雑だが、普通に使うぶんには精度もスピードも十分なもの。日頃フィルムカメラと言えばマニュアルフォーカスばかり使っているので、やっぱりなんだかんだ言ってオートフォーカスは便利である(笑)。EOS-1のAFポイントは中央1点のみで、5点となったEOS-1Nに比べるとやや見劣りはするが、実用上は大きな問題にはならない。
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
EOS-1の重量は890グラム、レンズを装着してほぼ1キロでこのでっかい筐体なので、周囲への威圧感とかも考慮するとお散歩カメラとしてこれを持ち歩くのはどうかとは思うのだが、思い切ってやってみると撮影自体が軽快なので意外に気分が上がる。お勧めは長めのストラップで堂々と斜め掛けをし、カメラ本体を腰から背中側に位置させて歩くとお散歩にもフィットする(かもしれない)。
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
小さな稲荷神社で出迎えてくれたお狐様。造型が拙いが小さい神社ではこんな感じのも多いようだ。せっかくの大口径レンズなので背景をぼかして撮影。ほぼほぼ思ったような描写を得られた。
Canon EOS-1 EF50mm F1.8 Ⅱ(dupe by Nikon Z6)
すでにEOS-1Nを経験済みなのである程度予想はしていたが、1N同様カメラとしての完成度は非常に高く、オートフォーカスも正確で安定してこちらの意図通りの挙動をしてくれる。キヤノン機はややオーバー目の個体が多いので今回は意図して-1.3段分露出補正をして撮影したが、ここも意図通りややアンダーで仕上がっているようで、露出測定も信頼できそうだ。またこの個体は結構使い込まれていてプラスチック製のボディがテカテカになっているので、逆に気兼ねなく持ち歩けるというメリット(?)もある。フィルムカメラとしてはすでに完成形に近い機種であり、このでかさと高級感のなさが許せるなら面白い選択肢といえそうだ。
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