NEXシリーズにはE16mmF2.4レンズに装着して使えるコンバーションレンズが2本存在するが、そのうち12mm相当の画角となるのがVCL-ECU1だ。(ちなみに画角10mm相当のフィッシュアイレンズとして使えるのがVCL-ECF1。過去記事参照。)発売後約1年が経つが、この度やっと入手したので簡単にレビューをしてみよう。
交換レンズではなくあくまでコンバーションレンズなので実売1万円程度という手頃な価格だが、本体のつくりはしっかりしていて安っぽさは感じられない。見た目はフィッシュアイコンバーターVCL-ECF1とほぼ同じ形状で、ふたつ並べてしまうと型番を読まなければどっちがどっちだかわからなくなってしまう。ちなみに並べてみたのが下の写真で、左が本機VCL-ECU1、右がVCL-ECF1だ。
VCL-ECF1は魚眼レンズとなってしまうので、周辺部が大きく湾曲して一発芸風な絵に陥りやすい。実際私も魚眼レンズを手にした当初はおもしろがってよく使ったが、今では使いどころがなくあまり手にすることもなくなってしまった。しかし本機VCL-ECU1の12mm(35mm換算18mm)という画角は通常撮影でも周辺の湾曲を感じないぎりぎりの画角であり、手軽に自然に「広さ」を表現できる。これならNEXを持ち出すときは鞄の中に忍ばせておきたいと思える。
では撮影例をいくつか載せておこう。
SONY NEX-5 SEL16F28(VCL-ECU1) 1/125秒 F11.0 ISO200
超広角レンズ撮影の王道、高層ビル。18mm程度の広角ではなかなかここまで入りきらないが、VCL-ECU1ならアングル自由自在。
SONY NEX-5 SEL16F28(VCL-ECU1) 1/60秒 F11.0 ISO200
光が強かったこともあって特に木々の解像がいまひとつだが、全体としては広さを感じさせるし色再現も悪くない。
SONY NEX-5 SEL16F28(VCL-ECU1) 1/80秒 F8.0 ISO200
何度もこの場所は撮影したが、アングル決めは今回が一番楽だった。しかし解像はやはり今一歩か。画質はなにしろコンバーションレンズなので、よく見れば周辺描写が甘かったり色収差を起こしたりしているのだが、購入すれば一般的に数万円はする超広角レンズをこの価格で提供してくれるのだから万々歳だ。なによりこの画角、撮っていて気持ちがいい。NEXユーザーなら持っていて損はないレンズだろう。
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