NEXシリーズには交換レンズのラインナップが少ない代わりに、E16mmF2.4レンズに装着して使えるコンバーションレンズが2本存在する。そのうち10mm相当の画角となるのがVCL-ECF1だ。10mm画角(35mm換算では15mm程度)といえば立派な魚眼レンズであり、周辺の物体はぐんにゃりと曲がってデフォルメされて写るため、おもしろいといえばおもしろいが多分に一発芸的な絵となりやすく高いコストを払ってまではなかなか導入しづらいものだが、VCL-ECF1なら1万円とちょっとで購入できる。
また、通常コンバーションレンズというものは取り付けることで画角が変化する代わりに画質は落ちるというのが一般的だが、このVCL-ECF1はなぜか装着することで元のE16mmF2.4レンズ単体時よりも画質が良くなるという評判も聞いていた。
というわけでVCL-ECF1を購入してみた。(ついでに言えばE16mmF2.4レンズも持っていなかったので、こちらは中古で入手した。)
VCL-ECF1は値段の割りに作りはしっかりしていて、金属の質感も良く、専用のケースまで同梱されている。装着もワンタッチで簡単に取り付けることができ、しかも取り付けた姿も実にかっちょよい。値段を考えればこの時点ですでに満足度は高い。
実際にいろいろ撮影してみると、10mm画角は構図の取り方が実に難しい。周辺部がぐんにゃり曲がってインパクトは強いが、絵として成立させ得る構図となるとなかなか決まらないものだ。そんな中でまあ許せるショットが1個前の記事「(フォト)銀杏とビルディング」である。もっと湾曲したショットでいいのが撮れたらまたアップしようと思うが、VCL-ECF1を装着したときの画質は開放でもきりっとした感じでなかなか好感触であった。
一方でE16mmF2.4レンズ単体は、小さいのでNEXに付けてカバンの中に忍ばせておくには最適だが、単体での画質のほうはいまいちと言わざるを得ない。F2.8開放ではぼやっとした抜けの悪い感じなので、できるだけ絞って使うことを心がけたい。このサイズでもう少しいいレンズがあれば最高なんですけどね。
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