
ミニマルなCONTAX、139 QUARTZとは
今回ジャンク箱から救済したのは、CONTAX139 QUARTZ。ヤシカ/コンタックスの初号機RTSが発売されてからおよそ3年後の1979年、RTSの廉価機として発売されたモデルだが、小さくて携行性が良く、また設計に無理がなく耐久性が高いことで人気が高かった。

入手した個体はCONTAX機によくある貼り革の劣化が見られたが、その場で電池を入れて確認したところ、シャッターに若干の鳴きがあったもののそれ以外の不具合が見つからなかった。ジャンク扱いで安価であったこともあり、購入し持ち帰った。
購入前のチェックは必須。購入後は清掃を中心に

実は中古のCONTAX機によく見られる症状のひとつに、ミラーずれがある。ミラーユニットとミラーを固定している接着剤の劣化により、ミラーが本来の位置からずり落ちている状態だ。こうなると正確なピント合わせが出来ないばかりか、症状が進むとミラーが稼働しなくなる。自力でこれを直すのはかなりのリスクを伴うので、ここは必ずチェックしておきたい。
①モルトの張り替え
ジャンクのフィルムカメラではモルトの劣化は当たり前と思ったほうがよい。この個体も案の定ボロボロで、触るとぱさぱさと剥げ落ちる状況だ。

もう何度もモルトの貼り替えは行ってきたのでだいぶ慣れてきた。シャッター幕を養生し、無水エタノールを使ってモルトを完全に除去してから張り替えよう。今回は汎用のモルトを自分でカットして賄ったが、Aki-Asahiドットコムなどで139 QUARTZ用にカットしたモルト張り替えキットを取り寄せするのも手だ。

②貼り革の貼り替え
次にボロボロになった貼り革を丁寧に剥がし、無水エタノールで清掃しよう。

新しい貼り革は前述のAki-Asahiドットコムで139 QUARTZ用にカットした貼り革キットを購入した。色とデザインを指定して注文するが、ここのショップは練習用にまったくランダムにもう1セットを付属して送ってくれるのでありがたい。なんなら練習用のほうを本番として使ってもいいくらいだ。今回は定番の無地黒色を注文したが、練習用はブラウンのものでこれはこれでなかなかいい感じ。

迷ったが結局は注文通りの黒を使うことにした。尚、Aki-Asahiドットコムサイト内に貼り方のマニュアルもアップされているので参考にしたらよい。コツは糊のついた面を水で濡らして一時的に粘着力を低下させたスキに位置決めを行うこと。実はこれも前回同じくCONTAXの137MAで経験済みだったので、今回はそこそこ綺麗に出来た。


RTSⅡと並べてみると139 QUARTZのコンパクトさがよくわかる。スペックはRTSよりダウンしており必要最小限の機能しか持たないが、しかしこのコンパクトさは気負わずお散歩カメラとして使うのにぴったりだ。

コンパクトな筐体にはコンパクトなレンズを合わせてみたいと思い、テッサー45mmF2.8も購入してしまった。ジャンクで安く仕入れて得をしたつもりが結局それなりの出費となってしまったが、後悔はない。139 QUARTZとテッサー45mmの実写レポートはまた近日中にお届けしよう。

コメント
コメント一覧 (2件)
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139Qシャッター不動
所持しております
修理お願いしたいのですが
修理お願いできませんでしょうか
お願い致します
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松坂英治様
ご覧いただきありがとうございます。
申し訳あございませんが私、趣味でカメラ弄りをしておりますが
そこまでのスキルを持ち合わせておりません。
カメラ修理店などにご相談してみてはいかがでしょうか。