雑誌の付録にスピーカーを付けるというまさかの企画で音楽ファンの度肝を抜いた音楽之友社の月刊Stereo誌が、またやってくれた。1月号にはなんとデジタルアンプの組み立てキットが同梱されている。しかもこれがあのラックスマン社製で、付録付き2,800円。これは買わないわけにはいかない。
付録のデジタルアンプはLXA-OT1という型番で、国内屈指の老舗オーディオメーカーであるラックスマン社製。組み立てキットとなってはいるが実際には基盤は完成していて、スタンドとカバーを取り付けるだけである。ACアダプターも付属しているので、本当にこれだけでアンプとして使用できるが、見てのとおり必要最小限の構成のキットなので、このままでは基盤が丸見え、というか電子機器を裸で使っているような感じになる。
iPhoneをDOCK経由で本製品に接続して小型スピーカーで試聴してみたが、中~高域にかけて非常にクリアなデジタルアンプらしいすっきりとした音で好感が持てるが、やはりというか低域は出ない。試しに中国製の小型デジタルアンプTOPPING製TP21(過去記事こちら)と聞き比べてみたところでは、高域はLXA-OT1がより鮮明に聞こえるが低域はTP21のほうがよく出ており、どちらがいいかというより好みの問題となりそう。だが普通に音楽を聴くにはLXA-OT1も十分なクオリティと感じた。とにかくこの価格でこの小ささでラックスマンのアンプが手に入るのだからそれだけでも十分である。
そうなると次にこれをベースにいろいろ改造などしてみたくなるが、一応雑誌のほうには本製品のカスタマイズ例がいくつか載っているのでこれを参考にするのもいいだろう。といってもそれほど懇切丁寧に解説していないので、本気でいろいろ弄るには相応の知識が必須となる。素人でもなんとかなりそうなのはオペアンプの交換とケースの自作くらいではないだろうか。
特に本製品は基盤と端子パーツの接続部分がさほど頑丈につくられているわけではないので、長く使うつもりならケースは是非欲しいところ。適当に自作するのもいいがそれも面倒という方のために、誌面では一応専用ケースの案内もされているが、6,980円と中身の2倍以上の値段なので多くの人は躊躇するだろう。私はそのうちアキバで適当な自作用ケースでも探してみようと思う。
このところStereo誌の付録は非常に魅力的で今後も何が出てくるのか目が離せない。次回は是非ヘッドホンアンプを付録に付けてくれないだろうかと密かに期待している。
■2012年01月09日追記
ちょっとの間と思ってメインPCで使用していたが、あまりの音の良さにTOPPINGに戻そうかどうするか迷い中。とりあえず裸で使うのもなんなので、ネットの工作例を参考にダイソーのアクリルケースを加工してみた。これ、サイズ的には本当にぴったりなのだ。
アクリル部分はカッターナイフと糸のこでカットしたが、これは結構素人には厳しい。よく見るとあまりきれいにカットできていないことがわかるだろう。やはりゆくゆくはちゃんとしたケースが欲しい。
コメント