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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Konica BiG mini BM301 ◆レビュー◆

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■大ヒットBiGminiシリーズ3代目 BM-301■

BiGmini BM-301は1980年後期から1990年代にかけて大ヒットしたコニカのフルオートコンパクトBiGminiシリーズの3代目。先日入手したBiGmini A4(過去記事こちら)の写りが予想以上に良好ですっかりお気に入りとなっていたが、たまたま縁あって本機BM-301の稼働品と巡り合ってしまったことから導入に至った。

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外観は初代から比べると幾分洗練されすっきりとしたデザインとなったが、初代同様4群4枚35mmF3.5の沈胴式レンズを採用しており基本的なコンセプトは大きく変わっていない。機能面では遠景モードが搭載され、遠景撮影時にピントが近くに合わないようになった他、±1.5の露出補正ができるなど、やや玄人向けの機能が追加された。一方でシャッタースピードが3.6秒〜1/500秒から7.5秒〜1/360秒にレンジが変更されていて、スローシャッターに強くなった反面晴天時の高速シャッターには不安が残る仕様となった。

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操作面では、初代にあったクローズアップモードは2代目から廃止され、シームレスにマクロモードを使えるようになっている。また初代でファインダー内にあったピント合焦ランプやフラッシュ点灯ランプは、ファインダー外に表示位置が変更された。シーンによってはこのランプが被写体と重なるため分かりづらかったので、この変更はありがたい。電源ONで開閉するレンズカバーは廃止され、スカイライトフィルターがレンズ保護を兼ねるのみとなった。これはフィルターのみの交換ができないことを考えるといかがなものかとも思うが、モデルコンセプトから考えて割り切った仕様となったようだ。

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確実に弱点をカバーし正常進化を進めたモデルと思われるが、しかしながら例のフレキ断線問題はこのモデルでも多くの個体で表出化しており、修理不能のジャンク個体が多いのも初代と同様だ。現在正常に稼働している個体があったら、是非大切に使っていただきたい。

それでは早速サンプルショットを投下しよう。使用したフィルムはフジの逆輸入版C200。現像後D800でフィルムデュープしデジタルデータ化後、Photoshopで階調反転をしたうえでLightroomで調整を行っている。

■初代譲りの良好な写り。基本性能に差はなし■

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

東京は秋葉原から神田付近にかけてぶらぶら歩いてみた。レンガ仕立ての鉄橋のレトロ感がいい感じ。フィルムがISO200なので若干粒子っぽさは残るが、全体的には良く撮れていると思う。

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

明暗差があるシーンだが素晴らしい写り。尚、スペックでいうとオートフォーカスのステップ数が23から198ステップへと大幅に進歩しているが、どのみち多くのシーンではパンフォーカスになるので正直あまり恩恵は実感できない。

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

オートモードでは光量不足だと勝手にフラッシュが発光してしまうのも初代同様。フラッシュのキャンセルボタンが小さすぎて押しにくいところも変更はない。暗いならフラッシュ焚けばいいじゃんと誰しも考えていたのが時代を感じさせる。

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

室内の人工灯のみのシーンだがISO200でもそれなりの写り。もちろんノーフラッシュで撮影した。

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Konica BiG mini BM301 (dupe by Nikon D800)

遠景ショットがいまいちメリハリに欠けるのも初代譲り。オートフォーカスは大きく外すことは少ないが、どちらかというと遠景より近~中距離でのスナップショットが得意と思われる。

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本機3代目BiGminiはシンプルなデザインと割り切った仕様で、シャッターを押すだけで普通に写るという今では当たり前のことを確立させたコンパクトカメラのひとつである。描写も素晴らしく、プロカメラマンもサブ機として使ったという話も頷ける。市場の評価ではシリーズを重ねるごとに描写がよくなっているというが、私が試したところでは少なくとも初代とこの3代目に大きな差は感じられなかった。これからBiGminiを導入するなら、経年劣化が少ないという意味で新しい機種のほうをお勧めするが、初代や2代目をすでに入手しているなら無理に新機種を購入する必要はないかもしれない。

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