minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
ミノルタ ハイマチックEの実写レポート
1971年発売のフィルムカメラ、ミノルタHI-MATIC Eを持って東京はミッドタウン日比谷へ出掛けます。都内でも屈指の最新スポットを40年前のカメラで狙ってみましょう。使用したフィルムはフジの業務用ISO100ネガ。現像後D800でフィルムデュープし、PhotoshopとLightroomで諧調反転と調整を行ってデジタルデータ化しました。
HI-MATIC Eは当時流行りのプログラムオートEE専用機で、絞りもシャッタースピードもカメラが勝手に判断します。撮影者が行うのはピントを合わせることとシャッターを押すだけという割り切った仕様で、凝った設定とか一切できません。ただ、レンズは40mmF1.7とかなり明るくハイスペックですので、写りには期待してしまいます。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
日中の屋外でのショットはおそらく結構絞り込めているはずで、そのせいかなかなかの解像感のある写り。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
こちらはビルの上階から窓ガラス越しのショットですが、意外に精緻に撮れました。レンジファインダーなのでピントはマニュアルで二重像を合致させるタイプで、すごく見やすいわけではないのですが、ある程度の明るいシーンであれば被写界深度も稼げるのでささっと撮ってしまっても問題ないようです。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
写りには関係ありませんが、このカメラのシャッターボタンの感触はストロークが長いだけでなく、押し戻される感覚がある特殊なものであまり好きになれないです。まあ慣れてしまえばなんてことないですが。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
次に日中の屋内のショット。屋内と言っても商業施設なので相当に明るいこともあり、特に問題なく撮影できました。特に今回はISO100のフィルムを使いましたので、屋内になるとF値が明るいのは安心感があります。F3.5くらいのレンズだとISO100は使い辛いですからね。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
しかしながらオート撮影しかできないこの機種では、せっかくの大口径レンズを活かしきれないというジレンマもあります。せめて絞り優先だけでもできたら、もう少し凝った撮影も出来たでしょうに。実に勿体ないです。
minolta HI-MATIC E (dupe by Nikon D800)
思い切って夜景を撮ってみました。このカメラはシャッタースピードが1/30秒以下になると、ファインダー内に赤く警告ランプが点灯します。案の定このときも赤ランプが出ましたが、撮影を断行。何枚か撮った中には手振れを起こしたものもありました。おもしろいのはイルミネーションの光がなんか星型になっていて、これはおそらく絞りの形状がこういう形だからだと思われます。思いもよらずこんな写真が撮れてしまうところが、オールドカメラの面白さのひとつですね。
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