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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

中一光学 Lens Turbo II N/G-FX フォーカルレデューサーアダプター ◆レビュー◆

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戸定邸_18_03
FUJIFILM X-T20 Nikkor-H Auto 2.8cm F3.5 1/60秒 ISO640

■APS-C機でフルサイズ相当の画角を実現■

他社製レンズをフジXマウントに変換するマウントアダプターは多くの種類が発売されているが、富士フィルムXシリーズはAPS-Cセンサーを搭載しているため、焦点距離は装着するレンズの約1.5倍となる。このためオールドレンズの母艦としてフジXシリーズ機は適していると言い難かったが、実はマウントアダプター側に補正レンズを搭載することでほぼ本来の画角で使えるフォーカルレデューサーというマウントアダプターが存在する。

LTⅡ_01

この手の製品の多くは台湾や中華製であり値段も性能もさまざまだが、中でも評判のいいのが中一光学製のLens Turbo II だ。アダプターに×0.72倍の補正レンズを搭載し、加えて絞り輪を搭載することで本体に絞り輪を持たないGタイプレンズを使用することが可能となっている。ただ、補正レンズを通している以上画質の低下は避けられないはずで、どの程度まで劣化するのかは使ってみなければわからない。

LTⅡ_03

本体に絞り輪を持つレンズを使用する場合はマウントアダプター側の絞り輪は最小まで絞り切り、レンズ側の絞り輪にてF値を切り替えるとよい。マニュアルフォーカスにはなってしまうが、これでレンズ本来の画角で撮影することが出来るだけでなく、F値が1段明るくなるようだ。写真のNikkor-H Auto 2.8cm F3.5が理論上F2.8相当として使用できることになる。

LTⅡ_04

Dタイプレンズもまた本体に絞り輪を持つので、写真のAI AF NIKKOR 85mm f/1.8D は理論上F1.4相当として使えることになる。このレンズはもともとオートフォーカスで使うことを前提としているのでマニュアルでピントを合わせやすくはないが、X-T20に装着しても見た目よく似合っている。

では実際にLens Turbo II を使用したショットを見てみよう。

■画質低下はケースバイケース。多くのシーンでは十分使える■

戸定邸_18_04
FUJIFILM X-T20 Nikkor-H Auto 2.8cm F3.5 1/750秒 ISO400

冒頭のショットと共に千葉県は松戸市の戸定邸を撮影。レンズはNikkor-H Auto 2.8cm F3.5である。そういえば戸定邸を以前撮影したのもα7とこのレンズだった(過去記事こちら)。共に中央部は十分に解像感があり、かちっとした写り方は本来のレンズの性能がスポイルされていないと感じる。尚周辺部の描写が厳しいのはこのレンズもともとの特性なので、アダプターのせいではないだろう。

戸定邸_18_02
FUJIFILM X-T20 AI AF NIKKOR 50mm f/1.8D 1/640秒 ISO400

戸定邸_18_01
FUJIFILM X-T20 AI AF NIKKOR 50mm f/1.8D 1/80秒 ISO400

2ショット共に AI AF NIKKOR 50mm f/1.8Dを使用。開放付近で撮影しているのでボケの表現が美しい。今回マニュアルフォーカスアシストにX-T20のピーキング機能を使って撮影しているが、50mm付近の画角で使うのが最もわかりやすいこともあって、多くのショットをこのレンズで済ませてしまった。このレンズでもアダプターを使用することによる明らかな画質劣化は感じられず、使用するレンズにもよるだろうが、少なくとも単焦点を使うぶんには画質劣化はあまり意識しなくてよさそう。

ハル_17
FUJIFILM X-T20 AI AF NIKKOR 85mm f/1.8D 1/50秒 ISO3200

愛猫のハルをAI AF NIKKOR 85mm f/1.8Dで撮影。フジ機でこのレンズを本来の画角で使えるのは素直に嬉しい。今回はGレンズを使用していないが、本製品は本体に絞り輪を持つためGレンズでの使用も可能であり、そうなると手持ちのNikonレンズのほとんどをフジ機でも本来の画角で使えることになり、機材の汎用性が飛躍的に向上する。

いいことだらけのLens Turbo II だがもちろんデメリットもある。ひとつはピント合わせがマニュアルであること。カメラ側のマニュアルフォーカスアシスト機能にてだいぶ容易になっているとはいえ、たまにならともかく撮影が長時間となった際にずっとマニュアルフォーカスを続けるのは正直辛い。もうひとつは逆光耐性の弱さで、使用するレンズや光源の位置にもよるが尋常でないフレアが発生する場合があるのでこれは気を付ける必要がある。とはいえ手持ちのレンズ資産を手軽に使いまわすことができるLens Turbo II は、十分に実用的なアクセサリーと言えそうだ。

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