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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Nikon AI AF-S テレコンバーターTC-17 EⅡ ◆ レビュー ◆

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不忍池_03
Nikon D800 AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR &TC-17EⅡ 1/80秒 F6.7 ISO3200

単焦点の望遠レンズAI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-EDを導入したので、せっかくなので純正のテレコンバーターを使って超望遠にトライしてみようと思い立った。Nikon純正のテレコン現行機は1.4倍、1.7倍、2倍の3種類あり、一般的に倍率は高いほど画質が劣化する可能性が高くなるといわれているため、中間を取って1.7倍のAI AF-S テレコンバーターTC-17 EⅡを手にしてみた。

TC17EⅡ_01

1.7倍ということは、300mmに装着すれば300×1.7で約510mm相当となり、さらに愛用のD800をAPS-Cモードで使えば計算上510×1.5で約765mm相当として使えるということになる。700mmオーバーなんて未知の領域である。しかもこのTC-17EⅡは私の所有するAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRでも使えるので、こちらで使えば同じ計算でテレ端約510mm相当で使えることになり、汎用性も期待できる。

TC17EⅡ_02

AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-EDに装着するとこの通り、いっぱしの長玉の面構えとなる。しかし、わくわくしながら試し撮りをしてみてわかったのだが、まずこの状態で手持ち撮影は非常に厳しい。AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-EDのレビュー(過去記事こちら)にも書いたが、このレンズは手ぶれ補正VR機能を持たないため、ただでさえ手振れとの闘いを余儀なくされるのに、これが更に長くなってしまうと700mm相当だろうが500mm相当だろうが、手持ちでは高確率で手振れを起こしてしまうのだ。VRなしの望遠レンズで使う場合は、まず三脚は必須と思ったほうがよい。VR付きのAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G EDとの組み合わせでは、ちゃんとVRが機能するのでこちらのほうがだいぶ使いやすく感じた。

ジェットコースター
Nikon D800 AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED &TC-17EⅡ1/500秒 F11 ISO720

手持ち撮影した多くの写真は手振れを起こしていて歩留まりが極端に悪かったが、これさえ回避できれば写り自体は問題ないようだ。このショットは相手がジェットコースターで動きものなのだが、TC-17EⅡを装着すると通常時よりオートフォーカスが少し遅くなり、度々迷うようになるので、なかなかタイミングを掴みづらい。

カモ
Nikon D800 AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED &TC-17EⅡ1/500秒 F6.7 ISO280

こちらも相手がカモで動きものなのでピントが微妙だが、羽の辺りはきちんと解像しているようだ。実はTC-17EⅡを使うと絞りが1.5段分暗くなってしまうため、開放F4のレンズの場合はF6.7となってしまい、シャッタースピードを確保したくてもここで制限を受けてしまう。諸々考えると、早く動き回る被写体相手なら割り切ってマニュアルフォーカスにしてしまうのも手としてはあるかもしれない。

では次にTC-17EⅡの使用による画質の劣化について実験してみよう。

300mm.jpg
Nikon D800 AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED 1/320秒 F11 ISO250

こちらはAI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-EDにてスカイツリーのふもと付近を撮影した写真である。ビルの展望台からなのでガラス越しのショットとなり解像度を検証するのにあまり適切ではないだろうが、参考ということでご容赦願いたい。

300mmトリミング
Nikon D800 AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED 1/320秒 F11 ISO250

こちらは300mmで撮った写真をトリミングにて切り出したもの。

500mm
Nikon D800 AI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-ED &TC-17EⅡ1/500秒 F11 ISO500

こちらが300mm+TC-17EⅡで約500mm相当(300mmの1.7倍だから計算上510mmだが、撮影後EXIF情報では500mmと記録されていたもの)の写真だ。両者ともLightroomで同じ設定値で現像をした。

厳密に言えば両者の撮影条件の微細な違いや手振れの程度等に差がないと言いきれないため断言はできないながら、これを見る限りではTC-17EⅡ使用による画質の明らかな劣化は認められない。もちろん、これはマスターレンズであるAI AF-S NIKKOR 300mm f/4D IF-EDの性能が優秀であるからこその結果であり、違うレンズならばまた違った結果となるであろう。ただ、本記事の最初の水鳥の写真はAF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VRをマスターレンズとしており、これもISO3200ながら良好な描写といえる。

以上ざっと使ってみたところでは、TC-17EⅡはテレコンとしてはかなり優秀な性能と思う。しかし、望遠端を延ばす用途で使う場合は常に手振れとの闘いとなることは覚悟しておいた方がよい。がっつり三脚を用意するような使い方をするか、手持ちなら組み合わせるレンズは是非VR付きを強くお勧めしたい。

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