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カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

BLUETTI EB3A ポータブル電源 ◆レビュー◆

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流行りのポータブル電源をお試しで使ってみた

昨今のキャンプ・車中泊ブーム、または災害時の備えとして近年注目されているのがポータブル電源。すでにスマホの充電用にモバイル電源を日常的に持ち歩いている方は多いと思いますが、ポータブル電源が決定的に違うのはAC出力ポートがあることにより、家庭用のACコンセントとして使えるという点です。これにより、スマホやガジェット類の充電だけでなく、一般的な家電を動かすこともできます。

但し家電といっても扇風機から冷蔵庫まで幅広い種類がありますので、使えるかどうかはその家電の消費電力とポータブル電源の出力によって決まります。簡単に言えば消費電力の大きい冷暖房や空調家電を動かしたいなら、それ相応の大容量高出力のポータブル電源が要るということです。得てしてそういうポータブル電源は非常に高価ですので、例えばいつ来るか来ないかわからない災害時のために何十万円もかけてこれを用意しておくというのは、なかなか難しいでしょう。

そこで今回は、比較的安価なエントリークラスのポータブル電源を実際に購入し、災害時でなくても日々の生活シーンにおいてどのような使いみちがあるかを検証してみたいと思います。選んだのはこちら、2013年に中国・深圳で誕生したBLUETTI社のEB3Aです。

現在、ポータブル電源市場で台頭しているのはJackery(ジャクリー)、EcoFlow(エコフロー)、BLUETTI(ブルーティ)、Anker(アンカー)あたりですが、実はシェアの9割が中国企業によるもので、中国以外となるとJackry社が米国産であるくらい。今回比較したのはこの中からエントリーモデルの以下3機種です。

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BLUETTI EB3AEcoFlow RIVER2Jackry 300Plus
容量268Wh256Wh288Wh
AC定格出力600W300W
(ブースト時450W)
300W
ACポート数221
AC充電時間1時間1時間2時間
ソーラーパネル充電200Wまで110Wまで200Wまで
バッテリ素材リン酸鉄リン酸鉄リン酸鉄
参考価格29,800円29,900円39,800円
発売日2022年3月2022年10月2023年9月

機種についてはバッテリーにリン酸鉄リチウムイオン電池を使用した最近のトレンドに沿ったものをピックアップしました。BLUETTIのEB3Aはこの中では最も発売が古いにも関わらず、性能では全くひけを取っていないどころか、AC出力がこのクラス最大の600Wなのが目を引きます。価格に関してはそれぞれのHPから定価を引用しましたが、各社頻繁にセールを行っていますので、そういったタイミングを狙えばもっと安く購入できそうです。

EB3Aの各機能をピックアップ

それではEB3Aの各種機能をみていきましょう。

大きく4つのエリアに分かれていて、それぞれ①LEDライト、②AC OUTPUTエリア、③DC OUTPUTエリア、④入力エリアとなっています。ボタンや端子が結構多いので迷ってしまいそうですが、フロントパネル上でそれぞれのボタンがエリア分けされていて、機能ごとに別々のPOWERボタンが割り当てられていることで視覚的にわかりやすいと思います。

①LEDライト

LEDライトが点灯します。単に明かりが点くだけの機能ですが停電時とか便利ですし、点滅させることもできますので災害時は自分の居場所を知らせるなどにも使えそうです。LEDライト自体付いていない機種もありますが、あったほうが便利な気はしますね。

②AC OUTPUTはクラス最大の600W出力

エントリークラスとしては他機種に比べダントツに大きい600WのAC出力を備えます。600Wの家電といえば例えば消費電力が500Wの冷蔵庫なら動く可能性があるということです。ポータブル電源の総容量が268Whしかないのでその場合計算上は30分程度しか動かすことができませんが、300W出力しかできない他機種ではそもそも動かすこと自体できませんので、少しの時間でも動かせるというアドバンテージがあります。一般的には写真のように、カメラのバッテリーの充電とか、消費電力の小さいものなら家庭用コンセント代わりに問題なく使えるでしょう。

例えば消費電力30Wの半田ごての電源として使うのとかどうでしょう。私は半田ごてを使う時はいつもコンセントの場所とか延長コードとか考えるのが面倒でしたが、ポータブル電源があれば取り回しも良く便利と思います。

③DC OUTPUTはUSB-C出力が100W対応

DC出力側にはシガーソケットや5521型ポートのほか、USB-Aが2個とUSB-Cが1個装備。このUSB-CポートはPD100W仕様となっていて、100W以下のノートPCやガジェットを動かすことが出来ます。手持ちでは愛用するSURFACE PRO7が60W仕様なので、専用のAC電源アダプターがなくても、対応するUSB-Cケーブルだけで問題なく稼働/充電が可能です。SURFACEのAC電源アダプターはそこそこ大きいので持ち運ぶのが面倒なのですが、ポータブル電源のある環境下であれば写真のような接続だけで済みます。

また、GRⅢなどUSB給電が可能なカメラについては、同じようにUSB-Cケーブルを直接カメラに繋いで充電が出来ますね。

ごく個人的な使いみちとしては、銀塩フィルムをデジタイズする際に使うロモグラフィーのDigitaLIZA+のLED発光に電源が要るのですが、電池で光らせるよりもUSB給電経由のほうが明るく点灯するので、この電源取りにも使っています。最近はUSB経由で電源を採るガジェットも多いので、デスク周りの作業等にはポータブル電源が一台あれば電源の供給元を心配しなくて済みそうです。

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あと実はボディ上部は15Wのワイヤレス給電ポートとなっているので、iPhoneなどここに置いておけばワイヤレス充電ができます。

④入力は家庭用コンセントのほかソーラーパネル使用可

さて次に入力系を見てみましょう。入力は通常の家庭用100VコンセントからのAC電源入力のほか、専用のケーブルがあれば自動車のシガーソケット経由で充電できるカー充電や、ソーラーパネルを利用したソーラー充電などが可能です。

最近は災害に備える意味もあってソーラー充電が注目されていますので、試しにソーラーパネルを購入し太陽光充電を試してみました。BLUETTI社純正のパネルもあるのですが少々値が張るので、もう少し安価なものがないか探した末に購入したのはAmazonで販売されているALLPOWERS製のこちらのパネル。140Wとまずまずの容量で、EB3Aに付属していたMC-4ケーブルを使うパネルでしたので、普通に接続するだけで充電が開始されました。

ちなみにBLUETTI純正のソーラーパネルならこちらがお勧めです。実売価格で倍近くにはなりそうですが、純正ということで安心感はあるかもしれません。

自宅の2階のベランダにソーラーパネルを広げ、太陽に向けてセットしましたが、140Wパネルなのに最初25W程度しか給電できず不良品かと疑いました。いろいろとパネルの角度を変えてみたところ、最終的には85W程度の給電値が出てひと安心。太陽との角度がちょっと変わるだけで給電値が大きく違ってくるので、位置決めはかなりシビアに感じました。最大140Wが出るにしては85Wでは60%程度の給電率となりますが、晴天とはいえ冬場なのでまあこんなものかもしれません。

この給電率で残量40%の状態から充電し始めて、およそ2時間でフル充電完了しました。これならまあまあ現実的な運用ができそうですね。停電になってもお日様さえ出てくれたら電力を確保できるというのは心強いです。

これから購入を検討する場合の注意点

これ1台で本格的な車中泊とか、災害時の電源として家族分のスマホのケアやテレビとか調理家電を動かしたいなどいろいろと考えると、このクラスのポータブル電源は容量が小さいので頼りないという一面は確かにあります。メーカーのHPからの引用ですが、EB3Aで何がどれくらい使えるのかを転記しておきましょう。

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ガジェット 充電可能回数または使用可能時間
iPhone14(3279mAh)約13回
GoPro(47Wh)約4.6回
ドローン(60Wh)約3.6回
ノートパソコン(50W)約4.3回
Bluetooth スピーカー(20W)約10時間
ポータブル冷蔵庫(60W)約3.6時間

とはいえ半信半疑で購入してみたEB3Aですが、それなりに便利に使えています。実売で3万円を大きく切って購入できましたので、この値段であれば傍らに置いておくだけでも損はしないでしょうし、将来2台目のポータブル電源を購入することになってもEB3Aならサブ機としても十分使えるのではないでしょうか。ただこれから購入を検討するなら、最初からもう少し容量の大きい機種を購入したほうが満足感は高いかもしれません。

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