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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Nikon NIKKOR Z 24-120mm F4 S ◆レビュー◆

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上野恩賜公園‗220804
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/250 F4 ISO100

Zレンズ標準ズーム大本命、24-120mmF4S

ニコンZの標準域ズームレンズといえば、大三元24-70mmF2.8Sを筆頭に、同じく大三元の廉価版28-75mmF2.8、小三元の24-70mmF424-120mmF4S、そして最軽量の24-50mmF4-6.3に8倍便利ズーム24-200mmF4-6.3VRと実に6本ものラインナップが連なる激戦域だ。

nikkor z 24-120f4s_01

私はこの中から最も発売時期の古い24-70mmF4S(過去記事こちら)を愛用していたわけだが、このレンズはZシリーズ黎明期の1本であるにも関わらず素晴らしい描写のレンズでお気に入りの1本であった。今回同じくF4通しの小三元でありながら望遠域が120mmまで拡大した24-120mmF4Sにリプレイスしたのは、24-70mmF4Sの描写に不満はないながら、やはり望遠域が120mmまで伸びているということで単純に利便性が上がっていることが最大の理由だ。便利になっても描写が劣ってしまったら意味がないが、カタログスペックではあるがMTF曲線でいうとむしろ24-70mmF4Sを上回る性能で、巷の評判もすこぶる良好である。

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(左)NIKKOR Z 24-120mmF4S、(右)NIKKOR Z 24-70mmF4S

その2本を並べてみると、望遠域が伸びた分だけ全長も口径も大きくなっているものの、扱いにくくなるほどのサイズアップではないと思う。他社のこのクラスのズームレンズの多くが24-105mm域に留まっていることを考えても120mmまでカバーしているのは大きな魅力だし、しかもズーム全域で最短撮影距離は0.35m、最大撮影倍率0.39倍ということで寄りの撮影も出来るため、本当にこれ1本でほとんどのシーンの撮影が可能である。

nikkor z 24-120f4s_05

描写力だけでいえばもちろん大三元の24-70mmF2.8Sには及ばないだろうが、その半分程度の価格でこのスペックのレンズが手に入るとなるとむしろディスカウント価格ではないかとすら思えてくる。ニコンのFマウント時代の歴代24-120mmレンズといえば描写がいまひとつという評判が多かったが、Zマウントになり素晴らしい変化を遂げた。あとは実際の描写力がどれほどのものかを確認するだけだ。

驚異的な解像力、すべてのZユーザーにお勧めの1本

冒頭のショットは公園で昼寝をするおじいちゃんを撮影していたところ、手前を女の子がたまたま横切った瞬間をとらえたもの。おじいちゃんと犬と女の子に何かストーリーがありそうな想像をかき立てる1枚となった。焦点距離は望遠120mmで撮影しており、構図やぼけ具合が望遠域でなければ撮れなかったショットだ。

上野恩賜公園‗220801
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/400 F4 ISO100

奥の「上野動物園」のロゴにピントを合わせ、手前の人混みはぼかしてみた。上野動物園に集まった人混みを表現できていれば成功である。なお120mmは中望遠域となるが、ちゃんと圧縮効果が感じられるのが素晴らしい。

上野恩賜公園‗220803
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/160 F4 ISO100

上野恩賜公園‗220806
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/250 F4 ISO100

犬の散歩をする女性にピントを合わせ、背景の寺院はそれなりにボケている。F4なのでボケは大きくないが、主題と背景の区別はちゃんと付けることが出来た。本当ならもう少し望遠が長ければとも思うが、標準レンズでつくれる絵としては及第点だろう。

上野恩賜公園‗220807
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/250 F8 ISO100

こちらは広角30mm付近でF値を絞って撮影。湾曲も見られず良好な描写だ。

上野恩賜公園‗220809
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/160 F4 ISO100

再び望遠端で撮影。遠くから見てお食事メニューの値段が見えなかったので望遠側に切り替えたが、ペットボトルのパッケージまで鮮明に写っている。

上野恩賜公園‗220810
Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/800 F4 ISO100

パーカッションを操る大道芸人の姿を後ろから撮影。背景のボケが大きくフィーチャーされ、全く人が集まっておらず閑散とした中で演奏している様子がよくわかる。これも望遠でなければなかなか表現できないショットだ。

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Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/4000 F4 ISO100

こちらは120mm望遠端でミニトマトを下から見上げるような構図で狙ったもの。こうした小さな被写体も望遠マクロ的に狙うことが出来るのはとても便利。背景の青空もいいアクセントとなった。

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Nikon Z6 NIKKOR Z 24-120mm f/4S 1/125 F4 ISO20000

最後に愛猫のトラを夜間の室内で撮影。室内灯のみの更に暗めの場所でISOが20000となったがそれにしてはノイズっぽくなく良く写っている。家具を挟んで少し離れた場所から狙っており焦点距離は100mm付近。

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今回は望遠側を中心に被写体を捕えてみたが、単純に120mmまで使えるのは便利だし、少し離れたポイントからでしか狙い辛いような構図も積極的に狙えるのは大きなアドバンテージである。ズーム全域で特に描写の劣るポイントは見当たらず、どの焦点域でも解像感はすこぶる良好だ。もちろんオートフォーカスは早く正確であり、今回は弱点らしい弱点を見つけることもできなかった。しいて言えばF4なのでそこまで大きなボケがつくれないが、これは用途が違うので仕方がないところ。Zシリーズでもし1本しかレンズが持てないならば、私なら間違いなくこれを選ぶだろう。今年の1月に発売後長らく品薄状態が続いていたが、最近になってやっと在庫状況も安定してきたようだ。すべてのZユーザーは是非一度手にしてみてほしい。

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