■非売品にて最新モデル Aterm WG1200HS4■
コロナ禍により在宅テレワークの時間が増えたことで、家庭内の無線ネットワーク環境を強化しようと思い、無線ルーターを新調した。機種は通常のショップでは未発売のNEC製無線ルーターAterm WG1200HS4である。
この機種は最近、楽天ひかりの新規契約者へ無料で配られているのだが、もらったはいいが別のルーターを使う等の理由で使われるあてのない個体が大量にフリマアプリへ出品されている。ショップで販売されている現行品のWG1200HS3よりも性能が強化されているのに安価に入手できるので狙い目だ。但し、故障していた場合は面倒なことになるので、フリマで落札する場合は自己責任でお願いしたい。
世の中的にはWi-Fiの規格はすでに第6世代の11axがリリースされているが、私の環境は未だに2世代前の11n止まり。11nの最大速度は理論値で300Mbpsだが、計測すると良くてせいぜいが50Mbps程度のもので、特に2階へ行くと電波の受信状況は芳しくなく、頻繁に途切れてしまうような状態だった。本当なら最新の11ax環境へ移行したいのはやまやまだが、11ax規格のルーターはまだまだ高価であり、それに今のところこれを受信できる機器もないので、今回はひとまず第5世代規格である11acへ移行を図ることにした。11acの最大速度は理論値で6.9Gbpsであるから、これだけでも速度アップは十分期待できる。
無線ルーターを購入したのは数年ぶりだが、フリマで購入したWG1200HS4は高級感もへったくれもないただのプラスチックの箱であった。ルーターの外観などどうでもいいのかもしれないが、数年前のモデルに比べてもコストダウン感が甚だしく、正直あまりいい気はしない。幸い動作のほうは正常で、設置場所付近では100Mbps前後の速度をマークしたので以前に比べれば一定の改善は見られたが、2階の電波状況は目立った改善が見られず、しかも5GHz帯の電波が頻繁に中断されてしまう。ふとした拍子にスマホで電波状況をチェックすると、5GHz帯11acのSSIDが表示されなくなっていて、ルーターの再起動で復帰するのだが、数日たつとまたいつの間にか表示がなくなり、またルーターを再起動させる・・・ということの繰り返しである。
■同じ機種を2台買ってみたらどうなる?■
電波が届かない状況を改善する方法としては、ルーターをもっと上位機種に変えてみるか、または中継機を導入するかどちらかが考えられる。しかしいろいろと調べてみると、ハイエンドのルーターだからといって電波そのものがより遠くまで届くようになるか、といえば必ずしもそういうことではないらしい。一方でWi-Fi中継器は安いものから高いものまでいろいろ存在しているが、メーカーを統一しようとするとNEC製の中継器は7千円前後とそこそこ高い。そこで今回は、フリマに未だ大量に出品されているWG1200HS4をもう一台購入し、中継器として使用してみることにした。
これは大正解で、あらかじめ自宅の階段付近を中心に、親機の電波の受信状況が良さそうな場所を特定しておき、その場所へ中継器として設定した2台目のWG1200HS4を設置したところ、2階の受信状況はかなりの改善を見せた。SSIDも親機の名称を自動的に引き継ぐので、設置において特に難しいことはなかった。
次に5GHz帯11acのSSIDがいつの間にか切れてしまう問題だが、これはチャンネルを固定することで回避することができた。ルーターのチャンネル設定についてはこちらの記事がたいへん参考になったのでリンクを貼っておこう。多くのルーターはデフォルトでは空いているチャンネルが自動設定されるのだが、不安定な場合はこれを固定してしまうという手があるようで、今回私はW52へ固定させたところ、その後安定運用できている。
無線ネットワークの構築は目に見えないだけあって不具合があった場合の対処がなかなか難しいものだが、ひとつの手としては無線ルーターは高価なハイエンド機を導入する以外にも、このように普及価格帯のものを2台用意して運用したほうが、結果的にコストも安く効果的ということもありそうである。
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