■PEN FでOMレンズが使える純正アダプター■
オリンパスOMレンズをPEN Fマウントに変換する純正マウントアダプターを入手した。現在ではPEN F用レンズは38mmF1.8など一部製品を除けば中古市場でのタマ数も少なく、しかも意外と高値で取引されている為、比較的数が出回っているOMレンズを使いまわすことが出来るのは魅力的に思えた。
今回は某フリマアプリに出品されていたもので、新同品とのことでそれなりの値が付いていたが、中古市場でもあまり見かけることのないちょっとしたレアアイテムであった為思わず購入ボタンを押してしまった。果たして届いてみると、外箱も含めほとんどキズ汚れもなく、言葉通りの新同品であり驚いた。
なにしろオリンパスOM-1発売当時の品であるはずで、およそ50年も前の製品である。一体どういった経緯でこの状態で保存されていたものだろう。デッドストックというのは本当にあるのだなあと感心した。外箱には定価4,500円のシールが貼られていたので、実に倍以上の値段で購入してしまったことになるが、当時の4,500円と今の4,500円では貨幣価値に差があるため一概に高い買い物をしたとも言い切れないだろう。
製品は一度もカメラに装着したことがないほどの美品であり、あまりにも綺麗だったので使ってみるのも躊躇したが、意を決してPEN FTに装着してみた。OMマウントはPEN Fマウントよりも一回り大きいのでマウント部を覆うような形となるが、当たり前だが純正なのでかっちりと取り付けることが出来た。
■いろんなレンズを装着してみた■
まずはOMマウントの定番標準レンズ50mmF1.4。OMレンズはPEN Fレンズに比べれば二回り程度大きいので、PEN FTのボディには少々大きめではあるが、全体のバランスを壊すほどではない。しかしこうしてみるとフォルムは全く違うのになんとなくOM-1っぽい雰囲気も感じられる。PEN FもOM-1も共に天才光学技術者・米谷美久氏の設計なので、やはりどこか共通のものがあるのかもしれない。
こちらは28mmF2.8。PEN Fはハーフカメラなので、ちょうどデジタルカメラのAPS-C相当の画角となるため、フルサイズで28mmのレンズはPEN Fで使うと約1.4倍の40mm相当となる。PEN Fは広角系のレンズラインナップが少ないので、本マウントアダプターを使ってOMレンズでカバーするという手もアリだ。
PEN Fレンズは望遠系はそこそこ充実している為、わざわざ筐体の大きいOM系望遠レンズを使うことにあまりメリットはないとは思うが、手持ちの75-150mmF4を装着してみた。あきらかにレンズが大きくせっかくのPEN Fのコンパクトさをスポイルしてしまうが、それよりもレンズがF4になってしまうともともと暗いファインダーが一段と暗く見えてしまい、非常にピントが合わせ辛い。明るい屋外ならなんとかなるだろうか。
さて現状、世界的に外出自粛のため試写が出来ず、本件も外観レビューのみとなる。実写レポートは騒動が収まった後、あらためて別の機会にお届けしよう。
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