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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

FUJIFILM CARDIA Travel mini op ◆レビュー◆

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■広角28mmフィルムコンパクト人気シリーズ3代目”op”■

インスタグラムの流行のせいか、最近往年のフィルムカメラがオークションやフリマアプリで高値を付けている。傾向としてはF値の暗いズームレンズ搭載モデルよりも、明るいレンズの単焦点モデルに人気が集中しているようだ。富士フィルムのトラベルミニシリーズもまた、ズームではなく2焦点切り替え式という斬新なアイデアを組み込んだ単焦点カメラとして一定の評価を得ている。名機クラッセが世に出るまだ10年も前のことだ。

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CARDIA トラベルミニシリーズは1991年発売の初代「DP」に始まり、レンズは28mmF3.5というスペックだが本体にテレコンを1枚内蔵することで45mmとしても使えるという特徴があった。コンパクトカメラの広角域といえば35mm程度が一般的という時代に、28mmの画角が使えるというのは大きなアドバンテージであり、加えて45mmとしても使えるとなれば、暗いズームレンズ付きのカメラを選ばなくても多くのシーンを十分カバーできる。実際シリーズは初代「DP」からよく売れたようで、数年にわたって後継モデルが発売されており、本機「OP」はトラベルミニ、トラベルミニII DUAL-Pに続く3代目となる。

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本機「OP」は初代「DP」の押しにくいゴム樹脂製のシャッターや、可動式レンズカバーが開かなくなるなどの弱点を改善し熟成された機種であるが、基本コンセプトはその後のシリーズ最終機「スーパー28WP」まで受け継がれることとなる。気を付けたいのは本機はコンパクトカメラといっても、大きさは121×65.5×41(mm)とイマドキのコンパクトデジカメに比べたら大きめであることは理解しておきたい。ざっと現在愛用中のリコーGRがひとまわり太ったくらいの大きさか。

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尚本機は仕様上、メインとなるRC123A電池のほかにボタン電池RC5025が必要で、両方揃わないと動作しない。このボタン電池の場所が裏蓋の奥まったところにあり交換には精密ドライバーが必要など非常にわかりにくい。このため、こちらの電池切れに気付かず壊れていると判断されジャンク扱いされた個体は数多いと言われる。今回入手した個体も動作確認なしのジャンク品だったが、電池交換だけで正常に稼働した。

それではサンプルショットを投下しよう。今回使用したのはフジフィルムのSuperPremium400、現像後D800でフイルムデュープしPhotoshopとLightroomでネガポジ反転と調整を行ってデジタルデータ化した。

■写りは標準的。サブカメラとしてなら導入余地あり■

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FUJIFILM CARDIA Travel mini op

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FUJIFILM CARDIA Travel mini op

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FUJIFILM CARDIA Travel mini op

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FUJIFILM CARDIA Travel mini op

今回は使用したフィルムがたまたまISO400であった為、画質の精細感や粒状感はISO100に比べ劣っている可能性はあること、また撮影時の天候が曇り空であり、プログラムAEオートである本機では全く確認できないがおそらくF値はあまり絞り込めなかったことを前提としたい。そのうえで全体的な見解を言えば、やはり一眼機で撮影した画質には到底敵わないと言わざるを得ない。ただ28mm側に比べ45mm側の描写が激しく劣っているとの評判だったが、今回試した範囲では両焦点ともそこまでの差は感じられなかった。

元々が普及価格帯のコンパクトカメラであり画質に関してどうこう言うべき機種ではないかもしれないが、本機を導入するにあたって過大な期待はするべきではない。但し、おそらく「写ルンです」よりは画質はいいと思われるので、28mmのオートフォーカス搭載フィルムカメラというジャンルそのものに価値を見出せるなら、例えばあえてレトロな町並みをフィルムで撮りたいとか、そういうニーズになら応えることができるだろう。

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