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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

富士フィルム FUJINON XF18-55mm F2.8-4 R LM OIS ◆レビュー◆

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古本屋_01
FUJIFILM X-T20 FUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS F8 1/60秒 ISO1000

目次

開放F2.8スタートの贅沢設計標準ズーム

富士フィルムの標準ズームFUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OISは、通常カメラボディとセットで販売されるいわゆる「キットレンズ」であるにもかかわらず広角端がF2.8、望遠端でもF4と、一般的なものよりF値が約1段明るい設計である。巷の評判もよく一度使ってみたいと思っていたこともあり、X-T20導入の際このレンズが同梱されているレンズキットを購入した。

XF1855_01.jpg

外観は他のXFレンズと同様、ものすごく高級感があるわけではないが一定の質感をキープしている。何といってもコンパクトサイズながら開放F値が2.8スタートなのがこのレンズの最大のアドバンテージ。手振れ補正機能OISも搭載しているので、これ1本で相当多くの撮影シーンに対応できそうだ。絞りリングも搭載しており他のXFレンズと操作感が変わらないのも嬉しいところ。

XF1855_02.jpg

富士フィルムのもう1本の標準ズームレンズ、XC16-50mmF3.5-5.6 OISⅡと比較してみよう。こちらのレンズは私もしばらく使用し、安価ながら軽量で写りが良いので稼働が高いのだが、比べてしまうとやはり価格の高いXF18-55mmF2.8-4 R LM OISのほうが質感は上だ。とはいえF値は暗いが広角側が16mmスタートであることや、最短撮影距離が15cmと圧倒的に短いことなどからXC16-50mmF3.5-5.6 OISⅡのほうが優れている点もある。レンズ構成も違うのでこの2本は別々の設計なのだが、では写り自体の差はどれほどのものか興味があるところ。

それではサンプルショットを投下しよう。

キットレンズながら描写は優秀。XC16-50mmと迷うところ

古書
FUJIFILM X-T20 FUJINON XF18-55mmF2.8-4 F8 1/35秒 ISO500

冒頭のショットとともにとある古本屋にて。どちらも本来もっと絞りを開けるべきところ設定ミスでF8まで絞って撮影してしまったが、おかげで隅々までくっきり描写した。古書の汚れや破れた部分が見たままにきちんと描写されており好印象。

総武線
FUJIFILM X-T20 FUJINON XF18-55mmF2.8-4 F8 1/160秒 ISO200

フィルムシミュレーションのクラッシッククロームをベースに調整したショット。F8まで絞ってしまったのでシャッタースピードが電車のスピードに負けてしまった感はあるが、鉄橋や水面の質感がきちんと表現されている。コントラストは高めだが影の部分が黒つぶれしていないのもポイント。

トラ_03
FUJIFILM X-T20 FUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS F4 1/80秒 ISO250

望遠端55mmF4のショット。猫ちゃんの目にピントを合わせており背景のボケは控えめながら、猫の毛並み、絨毯の質感、ブラシの持ち手の木の表現など正確に描写している。特徴のある写りではないが質実剛健というか、まじめな仕事をするレンズだ。但しボディのX-T20の性能もあると思うが、激しく動き回る猫ちゃんを撮影するにはオートフォーカスが全くついていかないので、正直別のカメラのほうが歩留まりはいいだろう。

外交官の家_07
FUJIFILM X-T20 FUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OIS F3.6 1/55秒 ISO2000

静止物なら何の問題もない。条件がよければここまで美しいボケ方も可能で、F値が明るいことによる恩恵もちゃんと体感できる。

X-T20_02.jpg

本レンズFUJINON XF18-55mmF2.8-4 R LM OISはなんといっても開放F値2.8が心強い。レンズにおいて明るいというのは何にも代えられない価値であり、この点で高いアドバンテージを持つのは確かだ。開放F値が明るいぶんボケの表現力も高いだろう。しかし同じ被写体を撮り比べとかしていないのであくまで私見ながら、これまでXC16-50mmF3.5-5.6 OISⅡを常用していた経験から言えばこの2本の写りそのものはほぼ互角と感じている。そうであれば、XF18-55mmF2.8-4 R LM OISの広角端18mmというのは正直物足りない。

X-T20_04.jpg

ちなみにXC16-50mmF3.5-5.6 OISⅡを装着した姿がこちら。廉価なレンズなのでどうしても見た目は安っぽくなってしまう。2本のレンズの重量の差は約100グラムとわずかだが、カメラに装着するとはっきりと軽く感じられるので、少しでも身軽でいたい場合もこちらに軍配があがる。どちらもいいレンズなので甲乙つけ難いがあえて結論を出すなら、外観の高級感など気にせず1本だけ選ぶならXC16-50mmF3.5-5.6 OISⅡ、別に広角系の複数のレンズを持てるならXF18-55mmF2.8-4 R LM OISだろうか。ただ、最短撮影距離の問題で私の場合はしばらく併用してしまいそうだ。

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