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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

FUJIFILM XM-1 ◆レビュー◆

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■レンズ交換式では最小のX-Trans CMOSセンサー搭載機■

最近、富士フィルムのミラーレスシステム「Xシリーズ」に注目している。2011年発売されたX100の大ヒットに始まるXシリーズは、その後ラインナップの拡大を図り、2014年には同社のデジカメ事業部は黒字化を果たすまでに回復した。業界全体のシェアはまだまだ小さいが、他のメーカーではやらないような独自の商品展開がどちらかというとマニア層に支持されている印象だ。

私的に分析すると富士フィルムの玄人受けするポイントは大きく2点あると思っている。ひとつは銀塩カメラを彷彿とさせるデザイン。フィルムはもう使えないけどやっぱりカメラはこうだよね、というある種のレトロ感が古いカメラユーザーからは懐かしく、若いユーザーからはむしろ新しく見えているのではないか。

もうひとつはなんといっても画質の良さ。今の時代、もはやどのメーカーも十分な高画質モデルを発売しているわけで、店頭で少々弄ってみたからといってさほどの印象も残らないが、以前X-T1の試し撮りをした時は本当に驚いた。その繊細さ、色合い、明暗の表現力、ボケ味の自然さ、どれを取ってもとてもAPS-Cとは思えない素晴らしい絵ではないか。

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調べてみると現在の主力ラインナップに搭載されているセンサーはX-Trans CMOSセンサーと呼ばれる富士フィルム独自のもので、通常のCMOSに使われるベイヤー配置ではない独自のローパスフィルターレス構造を持ち、モアレや偽色が少なく精細な画質を実現しているとのこと。このセンサーと処理エンジンを上位機のみならずエントリー機に惜しみなく搭載させたのが、2013年発売の本機、X-M1だ。このためX-M1はエントリー機でありながら画質は上位機と同じという驚異のコストパフォーマンスを誇っていたが、後に外観がそのままでセンサーが通常のベイヤー配列CMOSに置き換わったX-A1が発売され、以後エントリー機はX-Aシリーズへ移行、X-Mシリーズは本機X-M1以降現在に至るまで後継機が発売されていない。

今回の購入にあたっては、同じく富士フィルムの旧機種でファインダーを搭載しているX-E1と最後まで迷ったが、店頭で実機を確認させてもらったところ、肝心のファインダーが一昔前のEVFで品質がいまひとつだったことと、X-M1はファインダーこそないが、代わりにチルトモニターとWi-Fiを搭載しており、モニターの液晶画面もX-E1より世代の新しい高品質のもので、総合的にみてX-M1に軍配が上がった。

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(左)SONY α7 + SEL24-70 F4 (右)FUJIFILM X-M1 + XC16-50 F3.5-5.6 OIS

X-M1の外観は他のXシリーズ同様、往年の銀塩カメラをイメージさせるフォルムで、写真ではかっこいいが実際には樹脂やメッキパーツが多用されており、残念ながら質感はいまひとつといったところ。その代わり質量はボディだけで約300gと軽い。標準ズームレンズのXC16-50mmがまた200gと軽量なので合わせても約500gで済む。価格帯も違うので比べても仕方がないが、例えば普段軽量装備と思って持ち歩いているSONY α7と標準ズームレンズFE24-70mmの組み合わせなら約900gだ。2機種を並べると質量だけでなく大きさもひと回り違うのがわかるだろう。

これだけ軽量なら、あわよくばα7と置き換えも検討できるかもと内心思っていたが、実際に手にしてみると当たり前だが価格の高いα7のほうがモノとしての質感は圧勝であり、少なくともα7の置き換えとなる機種ではないことが判明した。

■造りはチープだが画質は優秀なX-M1■

それではX-M1のサンプルショットを投下しよう。今回の撮影に使ったレンズはXC16-50mmF3.5-5.6OIS。このレンズはシリーズ最廉価の標準ズームレンズなので、カメラの性能を十分生かしきれたショットではない可能性があることはお断りしておく。とはいえ印象としては写りそのものは充分高画質と感じた。画質モードはすべてRAWにて撮影後、Lightroomで現像・調整を行っている。

早咲きの桜
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F5.6 1/180 ISO200

上野恩賜公園の早咲きの桜を50mmテレ端で撮影。トリミングあり。曇り空を見上げる構図となり逆光状態となったが、X-M1の内蔵フラッシュを補助光として使うことで影を低減させた。50mmといってもセンサーはAPS-Cなので画角は75mm相当となり、標準ズーム1本だけでも多くのシーンに対応できそう。

旧万世橋駅_03
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F4.2 1/60 ISO200

25mmあたりで手前のテーブル付近にピントを合わせた。なるべくF値を空けて背景をぼかしたかったが、このレンズはあまりボケてくれなかった。とはいえ写りそのものはコントラストが高く精細で色乗りも良好、センサーの性能の良さが垣間見れる。

トラクター
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F4 1/140 ISO400

こちらはLightroomで全体の色合いを大きく編集した一枚だが、赤色の出方が実に鮮やかで美しい。もともと富士フィルム機は色に定評があり、JPEGのままで十分とよく言われるが、RAW現像しても色乗りの良さは変わらない。好みにもよるだろうが、私は撮影後データを弄っていろいろ試したいので、やはりRAW記録は外せない。Lightroomならフィルムシミュレーションメニュー「PROVIA」「VELVIA」「ASTIA」などがプリセットされているので現像作業が実にラクだ。

佐野ラーメン
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F4.2 1/40 ISO200

テーブルフォトのサンプルとしてラーメンを撮影。今回使用しているレンズXC16-50 F3.5-5.6 OISは最短撮影距離が30cmと意外と寄れないこともあって、テーブルフォトや小物類の撮影はあまり得意ではない。撮れてもボケが小さく情感に乏しいショットになりがちなので、少し高いがこれから導入するなら最短15cmまで寄れる同レンズのⅡ型をお勧めする。とはいえ色合いや質感はよく表現されている。

ミルク工房
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F4.7 1/30 ISO1600

高感度のサンプルとしてISO600のショットを。サンプルなのにうっかりLightroomで編集時にノイズを消してしまったが、このカメラのISO1600は非常に優秀。ノイズが出ないわけではないが、ディテールをしっかり残しており全体的にあまり気にならず、編集でどうにでもなるレベルであり実用範囲内といえる。

稲荷神社_02
FUJIFILM X-M1 FUJINON XC16-50mmF3.5-5.6 OIS F4.5 1/13 ISO3200

こちらはISO3200。前回の大谷資料館の写真もISO3200のショットを多く含んでいるが、APS-Cとしては非常に優秀といえる。価格帯が違う上にフルサイズのα7のISO3200にも引けを取らないだけでなく、精細感がスポイルされていないのが素晴らしい。但し、暗いシーンではオートフォーカスに迷うことが多く、この点はクラスの差が顕著に現れる。

X-M1はこの小ささで上位機種と同等の富士フィルムならではの高画質を実現した野心的なモデルであるが、一方ではカスタムボタンがほとんどないなど操作性が悪いこと、また廉価機なので仕方がないのだが道具としての堅牢性に乏しく、造りが安っぽいことが非常に残念なところだ。これらを求めるなら形は大きくなるが上位機種であるX-TシリーズまたはX-Proシリーズがその役を担っているということだろう。だがいま暫くはX-M1を使い倒してみようと思う。

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コメント

コメント一覧 (1件)

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    失礼致します、Vemico会社の広報担当の胡と申します。BLOGにてお客様のレビューをご拝見させて頂きました、つきましてはお客様に弊社のNP-W126バッテリーのレビューを投稿して頂きたく存じます。レビュー用機材に関しましては無償にて提供させて頂きます。御返事お待ちしております。どうぞよろしくお願いします。メールはjp02@vertue.cnです。

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