SONY α7 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN 1/160秒 ISO100
■Nikon FマウントレンズがSONY Eマウント機で使えるアダプター■
Nikon F3やF4で使うためにFマウントのマニュアルフォーカスレンズを導入したが、α7ユーザーであればこれらをNikon機だけでなくα7でも使いたいと当然思うだろう。今回はNikon FマウントをSONY Eマウント（正確に言えばフルサイズに対応するFEマウント）に変換するマウントアダプターを使って、これを実現させてみることにした。
Eマウント用のマウントアダプターは数多く存在するが、今回購入したのはK&F CONCEPT社のNikon（G)－SONY NEX 変換アダプター。本製品はマウントアダプター側に絞り輪を用意してあるため、レンズに絞り輪を装備しないGタイプレンズでもF値をコントロールできるというシロモノだ。そのためDタイプ以前のFマウントレンズを使う際は、絞り輪がレンズ本体とマウントアダプター側の2箇所でコントロールできてしまうため、どちらかを最小値まで絞った状態で、もう一方の絞り輪でＦ値を設定すればよい。但し本製品は電子接点を一切持たないため、F値の可変を反映した撮影はできるが、設定したＦ値はEXIF情報としての記録はされない。
尚、製品名はSONY NEX用と表示されているのでフルサイズであるα7シリーズで使えるのかどうか不安はあったが、今回使用した40ｍｍ、20ｍｍレンズの使用ではケラレなく撮影することができた。（サンプルショットで四隅が光量低下を起こしているのは演出のためLightroomでの現像時に後付けしたもの。）
また、Nikon Gレンズを物理的に装着はできても、当然オートフォーカスは効かないのでピントは常時マニュアルフォーカスであること、そして手ぶれ補正VR機能を持つレンズであってもそうした機能は一切無効であることは言うまでもない。諸々考えると、Gタイプレンズで使うよりもむしろAiタイプのマニュアルフォーカス専用レンズのほうが使いやすそうだ。
■安価ながら通常使用に問題なし■
K&F CONCEPT社はあまり聞きなれないが中国のカメラ小物メーカーのようで、今回が初購入だが安価でも一定のクオリティは保っており、試してみた限りでは装着にがたつきもなく精度に問題はなさそうである。無限遠が出るかどうか等細かな検証はしていないものの、普通にお散歩で使う程度には十分使える印象だ。
それではサンプルショットを投下しよう。
SONY α7 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN 1/60秒 ISO100
冒頭のショットも共にフォクトレンダーのULTRON 40mmF2 SL ⅡNを使用したもの。Nikon機で使ってみて写りの良さはわかっていたが、α7でも何ら遜色のない精細な写りである。Nikon機でマニュアルフォーカスを行うにはF3なら完全目視、F4ではフォーカスエイドに頼ることになるが、α7ならピーキング機能を使えるのでピント合わせは一段とにラクになる。
SONY α7 voigtlander ULTRON 40mmF2 SL ⅡN 1/125秒 ISO100
F値開放で背景をぼかしてみた。40ｍｍでＦ2とそこそこ明るいのでぼかしもつくりやすく、立体感のある絵を演出できる。
SONY α7 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN 1/40秒 ISO3200
こちらは同じくフォクトレンダーのColor-Skopar 20mmF3.5 SLⅡNでのショット。室内＆夕刻で薄暗かったためISOが3200まで上昇してしまったが、それでもここまで精細に撮れた。このレンズを使い始めて以来、20ｍｍという画角はワイド感がありお気に入りである。
SONY α7 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN 1/60秒 ISO320
単焦点の20ｍｍレンズとしては描写は多少甘い気もするが、一般的な撮影には十分な画質だろう。Fマウントレンズもいざとなればα7でも使えるとなれば、汎用性も飛躍的に上昇する。一昔前なら考えられなかったことだ。α7ユーザーの方は是非試してみていただきたい。FマウントのマニュアルフォーカスレンズはNikon純正も含め銘玉揃いだ。
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