Nikon F3 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN
Nikon F3用に購入したマニュアルフォーカスレンズ、フォクトレンダーULTRON 40mm F2 SLⅡNは写りも良く愛用中だが、40mmだとシーンによってはちょっと狭く感じることもある。もう少し広角のレンズがないか物色していたところ、中古ショップで同じくフォクトレンダーのFマウント用20mmを発見したので購入してみた。
フォクトレンダーのNikon Fマウント用SLシリーズではColor-Skoparの広角28mmと20mmが存在するが、現在では共にディスコンとなっているため、入手には中古ショップをこまめにチェックするほかない。一方でNikon純正のマニュアルフォーカスAi-Sシリーズは35mm、28mm、24mm、20mmと豊富なラインナップが現在も生産中であり入手は容易であることから、どちらを選ぶかは迷うところではある。それでも今回フォクトレンダーを選んだ理由は、ひとつは前回購入したULTRONが非常に好感触であったことと、そしてNikon純正よりも全長が短いパンケーキ仕様であることだ。
(左)Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN、(右)ULTRON 40mm F2 SLⅡN
ULTRON40mmと並べてみるとColor-Skopar 20mmF3.5 SLⅡNは外観はほぼ一緒。レンズ側面に「40」「20」の数字が見えなければ見分けが付かないかもしれない。共にマニュアルフォーカスレンズならではの絶妙なトルク感があり、コシナ製レンズ全般に言えるが質感は高い。F3に装着した姿も精悍でよく似合っている。
本記事冒頭の写真はそのF3に装着して撮影したショット。例によってフィルムはフジカラー100を使用し、現像後α7でデジカメコピーしてLightroomで調整した。手前の看板から五重塔の先端まで同時に全てを納める広角らしいダイナミックな構図。20mmもの広角となると被写界深度はかなり深くなり、レンズ自体も開放F3.5と決して明るくはないので、基本的にはこうしたパンフォーカスで撮影するレンズだろう。
Nikon F3 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN
同じくF3で撮影。逆光で記録されてしまったので後からLightroomで暗部を持ち上げたためノイズが乗ってしまったが、フィルム撮影ならではの絵がいい雰囲気なのでピックアップしてみた。
では次にデジタルカメラでのショットを投下しよう。
Nikon D800 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN F8 1/40秒 ISO100
Nikon D800 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN F8 1/40秒 ISO100
Nikon D800 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN F11 1/200秒 ISO100
Nikon D800 voigtlander Color-Skopar 20mmF3.5 SLⅡN F5.6 1/20秒 ISO160
D800で使っても見ての通りの精細で好ましい描写であり、さすがはコシナ製である。荷物を少なくしたいときでも、レンズ自体小さいので抑えの広角レンズとしてバッグに忍ばせておけるのもいい。ただ、F3のファインダーでは中央部の像が合致することでピントを確認できるが、D800だとそうした仕組みがないためピントの山がわかり辛く、ほとんどフォーカスエイド頼みになってしまうのが難点だ。超広角レンズなので被写界深度が深く、あまり神経質にならなくても問題ない場合が多いとはいえ、この点注意が必要かもしれない。
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