ミノルタのAF35-70mm F4をオークションで落札した。1,000円だった。
最近ミノルタの古いレンズを漁っているが、本レンズは当時発売されたAF24-50mmF4、AF70-210mmF4と共にF4通しの小三元レンズの1本として、写りの良さには定評があったようだ。しかしこの3本の中ではズームレンジが広角でも標準でもなくいささか中途半端であることや、そのわりに最短撮影距離が1mと長いことなどから、少々立ち位置が微妙なレンズであったかもしれない。(但し、あとで述べるがマクロモードは装備している。)
APS-Cで使うと焦点距離が53mm~105mm相当となりますます微妙となるので、フルサイズであるα7で使ってみることにした。マウントアダプター分だけ大きくなってしまうが、元がコンパクトなレンズなのでα7に装着しても違和感なく収まる。
SONY α7 MINOLTA AF35-70 F4 1/250秒 F5.6 ISO100
約20年前の普及価格帯のレンズと思えば、この石の質感、精細感ともに立派といっていいのではないだろうか。背景などを見るといわゆる「ボケを楽しむ」タイプのレンズではないが、見事な描写だ。尚、この時代のレンズ全般に言えるが逆光には弱い。
SONY α7 MINOLTA AF35-70 F4 1/250秒 F4 ISO100
最短撮影距離が1mと長いので近距離は弱いが、その代わり「マクロモード」を実装していて、これによりマニュアルフォーカスのみとはなるが最短撮影距離を0.32mまで短くすることが出来る。本物のマクロレンズには遠く及ばないが、これによりまあ普通に花を撮るくらいは可能。
SONY α7 MINOLTA AF35-70 F4 1/50秒 F4 ISO800
マクロモードでの描写も見事なので積極的に活用したいところ。
本レンズはコンパクトで見ての通りの精細感、とてもオークションで1,000円で入手できるレンズの描写ではない。標準レンズと割り切ってしまえばこの焦点距離でもいけるかもしれないが、そうなるとマクロモードはあるとはいえやはり寄れないのが非常に残念なところ。例えば将来、24mm-70mmクラスの標準ズームを導入してしまったら、それでもなおこのレンズを使う必要があるかといえば、やはり微妙な気はする。とはいえ、旧ミノルタの普及価格帯レンズの中では銘玉と言っていいのではないだろうか。
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