カメラは一般的に横型に出来ていることから、普通に構えると横向きの写真が撮れてしまうものだ。縦向きの写真を撮りたければカメラを90度回転させて構える必要があるが、これだとどうしても腕を回した状態となるので、構えとしては安定性に欠ける。このため、中上級者向けのカメラにはオプションで縦位置グリップが用意されていることが多い。前回ミノルタα-7用に初めて縦位置グリップを購入し(過去記事こちら)、あまりの使い勝手の良さにメイン機α77Ⅱ用にも専用縦位置グリップVG-C77AMを購入してしまった。
縦位置グリップを装着したα77Ⅱは見ての通りの厳ついフォルムで、周囲に軽く威圧感を感じさせる。α77Ⅱの重量が647g、縦位置グリップが335gだから、これにバッテリーを2個装着すればそれだけで1kgを超える重さとなる。そのうえでレンズを装着するのだから、持ち歩きにはある程度の覚悟が必要だろう。
だがこのVG-C77AM、グリップの形状やボタンの位置などがカメラ本体とほぼ同じ形状となっていて、縦に構えても横に構えても全く違和感がない。またバッテリーが2個まで同時装着できるので、フル充電さえしておけばよほど酷使しない限り1日の撮影で電源切れとならずに済むだろう。
それと地味だがありがたいのが、旧型α77から共通で使えること。すでにα77Ⅱのユーザーである私が旧型α77を使うことはもうないだろうが、現在旧型を使用するユーザーにとっては、Ⅱ型に買い換えてもグリップまで買い換える必要がないわけで、このあたりはSONYのメーカーとしての良心を感じる。将来Ⅲ型機が発売されるようなことがもしあるなら、ぜひまた共通で使えるようにしてもらいたい。
では縦位置の写真をいくつか投下しよう。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85 F3.5-4.5 1/250秒 F5.6 ISO100
最近なんだかんだで気に入っているミノルタAF24-85にて。フリンジがちょっとあれなのだが、全体的には雰囲気のある絵で好ましい。中央のピンが来ている部分の描写は見事。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85 F3.5-4.5 1/160秒 F5.6 ISO125
このレンズ、85mm望遠端だと少し眠い感じ。広角側が素晴らしいのにここは残念。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF100-200 F4.5 1/200秒 F5.6 ISO100
望遠レンズで縦位置だと、被写体の一部を切り取った感じの絵が撮れる。部分を強調したいときには有効。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF100-200 F4.5 1/250秒 F8 ISO400
建物を縦位置で撮るのはスケール感を強調するのによく使われる手法だ。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF100-200 F4.5 1/160秒 F8 ISO640
重さとのトレードオフだが、写真表現の幅を広げるものとして持っていて損はない。積極的に使っていこう。
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