往年のミノルタαレンズの中でも普及価格帯の中では比較的評価の高いAF24-85mm F3.5-4.5を入手した。評価が高いといってもGレンズのような圧倒的な描写のはずはないのだが、フルサイズ用レンズなのであるいはAPS-Cで使えば意外といけるのではと思った。
前回購入したAF35-105と並べてみると、AF24-85のほうがひと回り大きいのがわかる。但し、レンズ自体のデザインはほとんど同じだ。本件AF24-85は発売が1993年のⅠ型で、のちの1997年に発売される円形絞りを採用したⅡ型(New)のほうが評価は高いのだが、たまたま今回はⅠ型の美品に出会ってしまった。ちなみにいまでこそ各社24mm~85mmのズームレンズ数あれど、このレンジのズームレンズ元祖は本レンズらしい。
α-7に装着すると精悍な面構えでなかなかかっこいい。24mmスタートはフルサイズで使う分には十分広角だし、85mmも中望遠で使いやすい画角といえるだろう。APS-Cで使っても換算36mm~となるので、そこそこ広角ぽく撮ることができるはずだ。
MINOLTA α-7 AF24-85mm F3.5-4.5 (α77Ⅱにてフィルムスキャン)
ミノルタα-7との組み合わせは、さすがにフルサイズだけあってボケもちゃんと表現できる。カリカリにシャープという印象ではないが、線が柔らかく好ましい描写だ。AF35-105は周辺の破綻が気になることがあったが、こちらは破綻も少なく安心して使用できるように感じた。
では、デジタルで使ってみたらどんな描写だろうか。α77Ⅱでのショットを投下しよう。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85mm F3.5-4.5 1/320秒 F5.6 ISO100
望遠端85mm。AFは決して早くないので動きものは苦手。本ショットはピントは微妙だが雰囲気が出ているのでよしとしましょうか。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85mm F3.5-4.5 1/320秒 F8 ISO100
広角端24mm、F8。ガチガチにシャープというわけではないが、なんというかシネマっぽい雰囲気重視の描写で嫌いではない。このレンズ、広角側のほうが描写がいいように思う。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85mm F3.5-4.5 1/320秒 F5.6 ISO100
広角端24mm。手前のピンクにピントを合わせた。ピントの合った部分は素晴らしい描写だが、周辺部へいくほど色収差が激しく、フリンジが目立つ。ソフト修正するとピンクの色も影響してしまうので辛いところ。
SONY α77Ⅱ MINOLTA AF24-85mm F3.5-4.5 1/250秒 F5.6 ISO100
望遠端85mm。ボケは少々煩い感じに出ることも。
さすがに設計の新しい最近のレンズに比べると、精細さはいま一歩。また周辺部の色収差が思いのほか大きいのでソフト修正は必須だろう。但したまに独特の雰囲気のある絵的な描写を見せることもあり、失敗してはいけないような大事な撮影時には向かないが気軽に撮るならおもしろいレンズと思う。
コメント