行きつけの中古カメラ店でミノルタのフィルム機、αSweetのジャンク品を見つけた。
αSweetは発売が1998年(ブラックは1999年)、往年のミノルタ一眼レフの中でも名機のひとつ。後にコニカミノルタとなってからデジタルカメラとしてリメイクされたのは、本機αSweetとα-7の2機種だけである。当時CanonのEOS KISSに対抗して名付けられたSweetの名前通り、ターゲットとしてはカメラ初心者向けの入門機であったが、その割には一通りのマニュアル機能と、中級機並みの高速1/4000シャッタースピードなど実力を兼ね備えたカメラで、上級者のサブカメラとしてもよく使われたという。
その後αがSONYに譲渡されたのはご存知の通り。ミノルタ時代の民生用世界初オートフォーカス一眼α7000以降、現在のSONYαに至るまで、Aマウントの規格は基本的に変わっていない。つまりフィルム機のαでもSONY用のAマウントレンズが問題なく使用できるということで、私の所有するαレンズももちろん使用可能なのだ。
さて本機αSweetだが、外観は樹脂製で残念ながら質感はいまひとつ。せめてペンタミラー部のMINOLTAのロゴは凹凸加工くらいしてほしかったところだが、この当時のこのクラスの一眼レフはだいたいこんなものだ。
動作確認もしないで購入してきたのだが、帰宅後電池を入れてみるとちゃんと通電した。ひととおりいじってみたところでは特に動作も問題ない。ジャンク品につき購入代金はほんの数百円で、一種に購入したリチウム電池CR2の2本セットのほうが高かったくらいであったので非常に得をした気分になった。
手持ちのSONY製SAL1680ZAを装着するとこの通り、モダンクラッシックな雰囲気でなかなかイケているではないか。但し、本機αSweetに限らないがフイルムα一眼は35mmフィルムを使うのだからフルサイズ規格なわけで、本レンズのようなAPS-C用のレンズを使うと実際にはフルサイズ画角をカバーできず四隅がケラれてしまうのは注意が必要だ。では細部を見てみよう。
ボディ左手にはPASMやISO設定用のファンクションダイヤルのほか、露出補正ボタン、AF/MF切り替えボタン、そしてこの時代特有のパノラマモード切り替えレバーを装備。
ボディ右手は電源スイッチ、撮影情報表示用液晶と各種撮影シーン選択ボタンとシャッターモード切り替えボタンなどが並ぶ。
ボディ背面にはデート表示用液晶とスポットAFボタン。この位置にスポットフォーカスボタンがあると、親指で操作ができるので何気に便利だ。尚、本個体のデート表示部は液晶漏れを起こしていたが、どうせ日付表示などしないので私的にはまったく問題ない。
フラッシュはSONY独自形態のオートロックアクセサリーシュー。現在は汎用形態に変更されているので旧規格となる。全体的にはなかなかどうして入門機らしからぬ豊富な機能を持ち合わせており、撮影が楽しそうなカメラだ。久しぶりにフィルムを買ってみようか。
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