Eマウント初のツァイスレンズはSonnar 24mm
APS-C用Eマウントレンズでは最高峰といわれるSonnar T* E 24mm F1.8 ZA(SEL24F18Z)をついに購入した。発売は2011年と少し前だが、Eマウント初のツァイス銘レンズであり、発売直後からしばらくは品薄で入手困難となっていたモデルであるが、現在でもちょくちょく入荷待ち状態となる人気レンズだ。
外観はごくシンプルながらソニーツァイスらしい高級感のあるもので、大きさは前回購入したSEL2870と比べるとひと回り小さい。このサイズでF1.8のツァイスということを考えればもっと大きくてもやむを得ないところだが、ほどほどコンパクトに収まっているといえるだろう。24mmはAPS-Cで使うと換算36mm相当で広角寄りとなるが、スナップ用としては使いやすい画角だ。
NEX-6との組み合わせはバランスが良好なうえ重厚感のある非常に硬派な印象となる。レンズ交換式カメラとしてはむしろ小型のパッケージながら、軽く周囲に威圧感すら与えられそうな実に惚れ惚れするフォルムだ。
それではさっそく画質のチェックをしてみよう。
SONY NEX-6 SEL24F18Z F1.8 1/2500秒 ISO100
開放F1.8で普通にアジサイを撮ってみた。F1.8といっても広角レンズなので背景のボケは控えめだが見事に立体感のある絵が撮れた。彩度は多少Lightroomで弄ったが濃い目の発色で私の好み。
SONY NEX-6 SEL24F18Z F1.8 1/4000秒 ISO100
このレンズのアドバンテージのひとつが非常に「寄れる」こと。最短撮影距離なんと16cmでちょっとしたマクロレンズ代わりにもなる。
SONY NEX-6 SEL24F18Z F5.6 1/60秒 ISO250
換算36mm相当は見たままを切り取るのに適した画角。こうしたショットでの写りは意外にもRX100に似ているようにも感じる。
SONY NEX-6 SEL24F18Z F8 1/125秒 ISO100
展望台からガラス越しのショットだが描写は精細で好ましい。ただ、広角のツァイスといえば所有するCONTAX Gビオゴン28mmとの性能の差も気になるところ。
ツァイスで24mmなのにSonnarというのは多少違和感を感じるが、性能的には及第点といえるだろう。特筆すべきはどんなシーンでもそつなくこなせる対応力の高さで、例えば上記4枚のショットが1本の同じ単焦点レンズから撮られた絵であるとは思えないほどである。総じてEマウント純正レンズとしてオートフォーカスで使えるツァイスということでも存在意義は高いのだが、但しツァイス銘から期待される性能に至っているかといわれると、写りはくせがなくナチュラル系で精細さはビオゴンが一段上のような印象を受けた。買って後悔するレンズではないがなにしろ高価ということを考えれば、満足度は高いが満点ではないことは記しておこう。
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