自作PCのリニューアル後、しばらくグラフィックはCOREi7-2700K内蔵のIntelHDグラフィック3000で凌いでいたのだが、やはりもう少し強化しておきたいと思うようになった。とはいってもヘビーゲーマーでもないので何万円もコストをかけられないし、かといってせっかく導入するからにはそれなりの性能はあってほしい。それと、比較的小型の私のPCケースで使うには、なるべくサイズも小さいのがいい。
以上の条件に合致しそうな製品を探していたところ、行き着いたのが玄人志向のRH7750-E1GHD。RADEONの最新7ナンバー中堅モデルでありながら、ボード長17cmのコンパクト設計であり、補助電源不要のエコ仕様で価格は1万円を切る。
以前ジャンクで買ってきたGeForce9800GTX+と並べるとサイズの違いは歴然。まるでAGP時代並みのボード長もさることながら、高さも1スロットで済む。最近のグラフィックボードはミドルクラス以上となると2スロット占有するものがほとんどなので、マザーの拡張スロットを無駄に塞がないで済むのは嬉しい。
また、見ての通り冷却ファンが小さいことから、ファン回転音はそこそこあるのではないかと危惧していたが、ゲームやベンチマークを回しているときはそれなりに音はするものの、通常使用時においては実に静かで、ほとんど気にならないレベルであった。
それではいくつかベンチマークを回してみたのでスコアを記載しておこう。CPUはCOREi7-2700K、RAM8ギガ、SSDはOCZ Vertex2という構成だ。(参考値としてCore 2 Duo E6600、RAM3G、GeForce9800GTX+時のスコアを併記した。)
(1)Windowsエクスペリエンス ゲーム用グラフィックススコア
9800GTX+ : 7.0 HD7750 : 7.3
(2)モンスターハンターフロンティアベンチマーク【大討伐】(解像度1280×720)
9800GTX+ : 9061 HD7750 : 10097
(3)3DMark06 FREE版
9800GTX+ : 9547 HD7750 : 18391
(4)3DMark11
HD7750 : 3244
(5)3DMark(2013年新版)
HD7750 : IceStorm105851 CloudGate13349 FireStrike2108
こうしてみると、むしろ9800GTX+が実に4年以上前の製品にしてかなり健闘しているという印象で、当時のハイエンドGPUであった面目躍如といったところ。対してHD7750は現行ミドルクラスGPUとしては性能そこそこ、やはり「手軽さ」「取り回しやすさ」といったところに価値を見出す製品であろう。特に、DX11仕様の3DMark11ではFPS30に届かず、先日リリースされた最新の3DMarkではFireStrikeがもう紙芝居状態であったことから、最新の3Dゲームをバリバリ動かす性能はないものと思われる。
とはいえ、現行の「1スロット」「補助電源なし」モデルではGeForceを含めトップクラスの性能である。1万円以下で購入できるミドルクラスGPUで省電力・コンパクトを優先するなら、本製品は非常に魅力的ではないだろうか。
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