
谷根千エリア随一のパワースポット、根津神社
この日は梅を撮影するつもりで電車に乗ったのですが、先日の強風と雨で梅は散ってしまったらしいとのポストを見かけ、さてそれではどこへ行こうと思っていた矢先、ちょうど地下鉄が千駄木駅で停車しました。このあたり確かあれがあったと思い出し呼ばれたように向かったのは、実に8年ぶりの訪問となる根津神社です。

ここは春のつつじの名所として知られていて、以前もそれを目当てに訪問していましたけれども、国の重要文化財に指定されている社殿、唐門、透塀、楼門など7棟の建築が1706年建造後奇跡的にすべて現存していることから、最近では季節に関わらずパワースポットとしても有名です。

この日は出掛ける際久しぶりにディスタゴン28mmをバッグに仕込んでいましたので大正解。このレンズ、一見地味ですが線がまっすぐ出て渋めの色合いが建設系にはぴったりなのです。

もう一本持ってきたプラナー85mmは本来ポートレート向けと思われがちですが、ボケをコントロールして撮るのがとても楽しいレンズ。あえて50mmを外したこの2本の組み合わせで撮影を進めます。

拝殿はディスタゴンでパンフォーカスで撮影。特別高価なレンズではありませんが、カリカリにシャープというのとも違った温かみのある精細感が好印象です。

一方のプラナーでは背景を大胆にぼかして臨場感を演出してみましょう。

プラナーは背景だけでなく前ボケをつくってもいい感じです。訪れる人たちの様子を撮るには中望遠の距離感がとても便利。

神楽殿のほうもあえてプラナーで背景をぼかしてみると、立体感のある浮き立つような絵になりました。この微妙な背景のボケ感、スマホの極小画面ではよくわからないかもしれません。可能な限り大きなモニターでご覧いただきたいところ。

境内に隣接する乙女稲荷神社の千本鳥居前。つつじ苑の奥、境内の西側に朱色の鳥居が連なる姿は圧巻で、この規模の鳥居があるのは都内ではここと赤坂の日枝神社だけです。皆さん代わる代わる鳥居前で写真を撮っていました。この日は私もシャッターを押してくれと外人カップルに頼まれました。

ここの鳥居の写真は以前も撮影したことがありましたので、今回は鳥居のほうではなく鳥居を潜る人たちのほうにフォーカスしてみます。


鳥居の横にはお狐様が佇んでいます。なんだか表情が少し厳しい感じですかね。この乙女稲荷神社はその昔、かつてこの地にあった根津遊郭の遊女達が厚く信仰していたと伝わっています。現在ではお気楽にパワースポットだインスタ映えだと大勢の人々が集まりますが、神社仏閣はそれなりの歴史を積んできたもの。そこを忘れてはいけませんね。


久しぶりの根津神社でしたが、冬のなんでもない休日なのに思った以上に人が多くて驚きました。春にはまたつつじ祭りが開催されるでしょう。8年前の様子を思い出しつつ、また是非訪れてみたいと思いました。

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