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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

FUJIFILM NATURA NS ◆レビュー機能・外観編◆

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目次

ナチュラクラシカの姉妹機、ナチュラNSとは

富士フィルム最後のコンパクトフィルムカメラ「ナチュラクラシカ」は、2006年から2012年にかけて生産・発売された人気機種。2012年ともなるとすでに市場はデジタルカメラの普及期、フィルムカメラと言えば使い捨てカメラの「写るんです」が辛うじて存在意義を保っていた時代である。デジタルカメラの優位性はすでに決定付けられており、フィルムカメラの存続などマーケットでは話題にも上らなかった時代だ。

そんな中にあって、フィルム製造メーカーである富士フィルムが、最後までフィルムカメラを生産し続けたのは英断でもあったかもしれない。奇しくも最後のフィルムコンパクト「ナチュラクラシカ」は市場からは一定の評価をされ、特にカメラ初心者を中心として生産終了まで根強い人気を誇った。

そのナチュラクラシカの廉価版、姉妹機にあたるのが今回ご紹介するナチュラNSである。外観はクラシカの濃いグレー色に対して明るい銀色という違いはあるが、その他外寸は全く一緒であり、同じ金型からつくられていたものと思われる。搭載する機能に一部差はあるものの、レンズもハードウエアも全く同じものが使われているので、基本的に出てくる絵に違いはない。次第に販売台数も減少し、あまりに似すぎている2機種の生産ラインをキープしておくコストを勘案してか、2009年にはNSの生産を完了し、以降2012年までクラシカだけが存続機種となった。

ナチュラNSの特徴を整理

それではナチュラNSのスペックを簡単にピックアップしてみよう。

スクロールできます
タイプ35mmロールフィルム使用コンパクトカメラ
レンズ5群6枚構成 28mm~56mm、F2.8~5.4
距離調整アクティブオートフォーカス
シャッター電子式プログラムシャッター(2秒~1/360秒)
撮影モードスローシャッターモード/赤目軽減モード/セルフタイマーモード/リモコンモード/遠景モード
電源リチウム電池 CR2 1本
外寸・重量109.5×62.0×36.0mm、155g(電池別)

何といっても最大の特徴は、フラッシュを使うことを前提としない設計がされていること。かつて60年代のカメラは、最低でもF2.8程度の明るい単焦点レンズを採用するのが当たり前であったが、80年代にはズームレンズがトレンドとなったことと、フラッシュを搭載していれば一応写真は撮れるということで、コンパクトカメラが搭載するレンズは暗くても構わないという時代があった。富士フィルムはこの風潮へのアンチテーゼとして2001年にはF1.9という超絶に明るいレンズを搭載したコンパクトカメラ「ナチュラS」を発売、その思想を受け継いで生まれたのが、ナチュラクラシカであり、ナチュラNSである。

そのため、本機に搭載するレンズはズームでありながら広角端F2.8という非常に明るいもの。レンズ交換式カメラで採用されている交換レンズでさえ、F2.8スタートとなると高級機種となるスペックを、普及機のコンパクトカメラに搭載した例は他に殆ど類を見ない。

また、当時カメラと同時発売されたISO1600のフィルム「ナチュラ1600」またはISO800以上の高感度フィルムを使用することで、カメラが自動的に露光量を制御し、その場の光を活かした雰囲気のある写真が撮影できるという「NPシステム」を搭載しており、相当暗いシーンでもノンフラッシュで撮影することを推奨していたようだ。但し残念なことに、この「ナチュラ1600」は現在生産されていないばかりか、世の中にISO800以上の高感度フィルム自体が容易には見当たらないという状況である為、NPモードを発動させるのは現在ではもう不可能かもしれない。

尚外装はもろプラスチック製で、お世辞にも高級感とかはない。ボタン類もクリック感がなくふんわりしたもので、レンズ外周の金属も(多分)アルミニウム製で傷が付きやすく、全体的に作りは華奢で安定感に乏しい。但しデザインだけはシンプルで優秀と思う。

クラシカとNSの違いについて

姉妹機であるナチュラクラシカとの違いは本体カラーの他には以下の2点のみ。

露出補正機能

クラシカでは+2EV~-2EVの範囲内で露出補正を行うことが出来るが、NSにこの機能はない。しかしながら、これを行うにはボディ上部の4つのボタンを操作して、露出補正モードをソフトウェアで呼び出してボタン設定しなければならず相当に面倒だし、また主にカメラ初心者がターゲットであるこの手のコンパクトカメラにおいて、果たして露出補正まですることがあるかどうかは何とも言えない。

セルフタイマー「2秒」

クラシカのセルフタイマーは「2秒」「10秒」のふたつを選べるが、NSは「10秒」のみとなる。2秒のセルフタイマーといえばどちらかというとシャッターボタンを押下する際のカメラ振れ防止のために使うケースが多いと思われるが、そういう使い方をしないのであれば10秒のみでもあまり困らないだろう。

購入にあたっての注意点など

現在の中古市場では、ナチュラクラシカが約5万円~8万円程度、NSは絶対数が少ないがクラシカよりも1~2割程度安いことが多いようだ。前述した機能の違いが気にならないのであれば、単純に値段で決めてしまってもいいだろう。但し、知っておきたいのは購入後もし故障した場合、修理の目途が立たないということだ。

富士フィルムは2019年をもってナチュラクラシカのサポートを終了しており、それよりも早期に生産を完了したNSは言わずもがなである。メーカー以外では修理を請け負う専門業者のみが頼りとなるが、機械式のカメラと違って電子式のカメラを扱う先はほぼ存在しないのが現状だ。パーツは日本になくても中国などで生産されている場合もあり技術的には可能なはずだが、手間と修理リスクなどを考えると割に合わないのだと思われる。

となるとあまりに高いお金を払って今から入手しても、一体いつまで使えるものなのかは冷静に判断するべきであろう。それでもなお最後のフィルムコンパクトの絵を確かめたいという方は、是非今のうちに入手し体験しておきたい。あと10年経てば稼働する個体は激減し、それともそもそも銀塩フィルムが存在しているかどうかもわからないのだから。実写レポートは追って近日中にお届けしよう。

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