五能線沿いの無名の名所、大岩海岸
日本海の海岸沿いを走る五能線沿線には美しい海岸線が連なりますが、青森県西津軽郡深浦町にある大岩海岸もそのひとつ。ここは観光地としてはほぼ無名の存在ですが、海岸に突き出した岬の巨岩がひときわ目を引く隠れた絶景スポットとなります。
巨岩は全高18.4メートルという大きさで、岩として見れば大きいでしょうが、島というほどの大きさではありません。しかしながらこのサイズ感が一見して登ってみたいという気にさせられます。海岸から巨岩に至る遊歩道が整備されているので、海が荒れていなければここを渡って気軽に巨岩までアクセスできるのが嬉しいポイント。
足を進めると巨岩に人が一人通れる程度の穴が開いているのを発見。ここを潜って岩の上部の展望台へ上ることができるようです。
この穴は自然にできたものではなく、観光用に人工的に掘られたものとのこと。ですが何年も日本海の雨風に晒されてか、壁面はいい感じに削れてまるで最初からあったかのような雰囲気です。演出としてもなかなか気が利いていますね。
穴を潜って少し岩を登ると、岩の上部には手摺りやベンチが設置されていて、思った以上にちゃんとした展望スペースが用意されていました。なるほどここからは360度ぐるりと海に面した圧巻の景観を楽しめます。こちらは南側の横磯方面。
こちらは北側の広戸方面。ここの海の色はまた格別ですね。少し赤みがかった岩群との対比も見事です。
内陸方面を見ると国道101号線との位置関係がはっきりわかりますが、出身が東北で海なんてまあまあ見慣れている私ですらはっとするほどの美しさです。
大岩への遊歩道入口には恵比須神社も鎮座していますが、創建年などは不詳とのこと。由来書には、漁師が漁の安全と大漁を祈願して、祠堂を建立したのが始まりと記されています。
ロケーションは深浦駅からほど近くアクセスも良好、また前述のとおり国道101号線沿いになるため車で向かってもとてもわかりやすいです。目の前にあるコンビニの駐車場は大型バスが数台止められる広さで、ここに駐車可能という看板が設置されていました。深浦町は日本海を中心とした多くの観光スポットが点在していますので、ひょっとしたらそのうち超有名観光地に大化けするかもしれません。
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