M10でヤシコンレンズを使う方法
愛用するM10はせっかくのレンジファインダー機なので、サイズもコンパクトなレンジファインダー用のレンズを装着して楽しんでいる訳ですが、一方ではミラーレスカメラなので装着さえできれば他マウントのレンズも使えないことはありません。
ヤシコンマウントをライカMマウントに変換するアダプター
通常はライカで使うレンズといえば、ライカ純正以外ではフォクトレンダーとかMマウントまたはLマウントのものでしょうが、ライカでツァイスを使うなんて面白そうと思い、現行カールツァイスもありますがコシナ製なので結局フォクトレンダーも一緒のような気がしますので、ありし日のヤシコンマウント(ヤシカ/コンタックスマウント)のほうにターゲットを向けてみました。今や世の中にはいろいろなマウント変換アダプターが存在しているので、探してみるとありました、ヤシコンマウントをライカMマウントに変換するアダプターです。
ただその場合、レンジファインダーは「連動しない」といわれていますがそれって実際はどういうことなのか、そもそも実用としてどうなのかは以前から気になっていたポイントでしたので、思い切って試してみることにしました。上記のK&Fコンセプト社製を購入するつもりが、たまたまショップでノーブランドの格安品があったので急遽そちらに切り替えましたが、まあ性能としては大きく違わないでしょう。
手持ちのヤシコンプラナー50mmF1.4を装着してみます。
M10に装着した姿はこの通り。50mm単焦点レンズとしては一般的な大きさかと思いますが、やはりレンジファインダー用のレンズに比べればふた回り程度大きいです。ただM10自体別にコンパクトなカメラというわけでもないので、全体のバランスはそれほど悪くないように思います。
ピント合わせ時の注意点
この状態でレンジファインダーを覗いてみると、ブライトフレームは50mmが表示されていましたがレンズのピントリングを回してもファインダー内の二重像が一切稼働しません。商品説明によく書かれている「レンジファインダーと連動しない」というのは、もっと簡潔に言うと要するにレンジファインダーではピントを合わせることが出来ないということでした。
ではどうするのかというと、ライブビューかビゾフレックス上では像を捕えることが出来ていますので、こちらでピントを合わせることになります。M10を持ってライブビューでピントを合わせるのってどうなのという場合は、迷わずビゾフレックスでの運用をお勧めします。これならフォーカスピーキングも表示できるので、他の一般的なミラーレスカメラとさほど違わない操作感で撮影が出来そうです。
ヤシコンレンズ実装&実写
それでは他のヤシコンレンズも装着してみましょう。
ヤシコンレンズを装着したM10の姿
こちらはヤシコンラインナップ上最もコンパクトなTessar T* 45mm F2.8 (AEJ)。厚さ18mmのいわゆるパンケーキレンズですが、フィルター径は49mmあるのでやはりレンジファインダー用レンズと比べてしまうとさほど小さいという印象を受けませんね。
ならば望遠系はどうなのということで、こちらはSonnar T* 135mm F2.8 (AEJ)。一眼レフ用としては中望遠クラスのサイズ感ですが、M10に装着するともう立派な望遠仕様といった風貌です。ここまでやるなら何もレンズファインダーじゃなくてもいいよねって思っちゃいますが、こんなことする人は少ないでしょうからインパクト重視ならアリかも。
撮影サンプルを公開
ではお手軽ではありますが、うちのねこさん達を撮影してみましょう。こちらはプラナー50mmでF値は1段程度絞ってF2あたりのショット。プラナーならではの自然なボケ味でとても良く写っていると思います。レンジファインダー用レンズだと最短撮影距離が長めで寄りの撮影がし辛いですが、一眼用レンズはそこそこ寄れますのでその点は便利ですね。
こちらはゾナー135mmで多分F2.8開放。もう完全に望遠の絵で、通常M10では撮れない感じの描写です。前ボケ後ボケ共良好な写りです。
こちらもゾナー135mm。F値は少し絞ったかもしれませんが135mmなので背景はちゃんとボケました。M10はレンジファインダーといってもライブビューやビゾフレックスを運用すれば他のミラーレスカメラ同様のいろんな楽しみ方ができることがわかりましたが、わざわざM10でやるかと言われれば、まあそうですね、例えばZ6とかでやったほうが操作感はいいでしょうね。M10でやるならやはりもっと小さいレンズのほうがはまるかもしれません。
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