CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
1970年発売のフィルムカメラ、キヤノン New Canonet QL17-L(前回記事メンテナンス編はこちら)の試し撮りをしてみよう。ロケーションは千葉県印旛郡の印旛沼付近。なんかないかなと車でうろうろしていたところ風車を見つけた。使用したフィルムはフジのSUPERIA PREMIUM400ネガ。現像後Z6でフィルムデュープし、PhotoshopとLightroomで諧調反転と調整を行ってデジタルデータ化している。
キャノネットが大ヒットしたのは当時思い切った低価格で発売されたこともあるが、その他にもF値の明るいレンズの性能の良さや、キヤノン独自のフィルム装填システムQL(クイックローディング)機構を搭載していたことなどが挙げられる。このクイックローディングは非常に便利で、フィルムをスプールに噛ませることなく装填を可能とする仕掛けとなっており、誰しも一度はやってしまうフィルム装填の失敗をほぼなくしてしまった画期的なカメラなのだ。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
車を止めて風車へ近づきつつ撮影を始めた。昔のカメラらしく逆光気味のシーンでは全体的に少しフレアっぽいが、このレトロ風な写りがかえっていい感じ。全体的に色が鮮やかなのは多分フィルムの特性もあると思われる。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
風車の中を見学できたので遠慮なく撮影。窓から漏れる光が完全にフレアとなっているが、逆に雰囲気満点となったショット。最近のデジタルカメラではなかなか再現できない写り方だ。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
焦点距離40mmは気持ち広角といった微妙な画角だが、50mmっぽくも35mmっぽくも使えて実は結構便利。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
このショットの周辺減光は実はLightroomで後から付加したエフェクトだが、コンパクトカメラとして考えると描写も細かく写りは良好といえる。なるほどオートでここまで撮れて値段も安いとなれば、売れて当然だったかもしれない。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
場所を変えて印旛沼公園へ。行ったはいいがこの公園特になにもないので、撮影ポイントとしてはさほどの魅力はない。普通に休憩所とか撮ってみたところ、明暗差の大きい複雑なシーンであったがしっかり記録されていた。
CANON New Canonet QL17-L (dupe by Nikon Z6)
このカメラはシャッタースピード優先オート機だが、最速値が1/500秒なので実質ボケを活かした演出はなかなかし辛いと思われ、どちらかというと暗いシーンでも対応できるための大口径なのだろう。写りはご覧のとおりフィルムらしい味のある描写で、レトロ感が好きな方にはちょうどいいかもしれない。びっくりするほど良く写るということもないが、見た目の可愛らしさもありお散歩カメラとしてはお勧めだ。
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