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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

RICOH PENTAX イメージセンサークリーニングキット O-ICK1 ◆ レビュー ◆ 

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D800を購入してからまだ3か月くらいだと思うが、風景を絞って撮影する際に黒点が目立つようになってきた。これはイメージセンサーに付着したゴミやホコリが写り込んだもので、基本的にどんなデジカメでも起こる現象だが、フルサイズ機となるとセンサーが物理的に大きいので、必然的にゴミが付着する機会も多いというわけだ。ほとんどの場合はブロアーでセンサー面を吹き付けてやればゴミが飛んでいってしまうのだが、私のD800はこれだけではごみを除去できなかった。

かつてD600で大きく問題となったセンサーのダスト問題だが、そういえばD800も意外と同じような傾向があるという話を聞いたことがある。私は同じくフルサイズセンサー機であるSONY α7も愛用しているが、こちらは定期的にブロアーするだけでこれほどひどい黒点は出ない。念のためフリーソフトのXnViewで調べたところ、D800の現在までの総レリーズ回数は約15,000回。個体差はあるだろうがメカダストとすればそろそろ落ち着いてもいい頃だろう。となると不良の可能性も考えられる。

とりあえずこのままでは精神衛生上も良くないので、自前でセンサークリーニングができるPENTAX(RICOH)のイメージセンサークリーニングキットO-ICK1を試してみることにした。

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通称ペンタ棒と呼ばれるこのキットは、自前でデジカメのイメージセンサーを手軽に清掃できるというのでこの世界では有名なグッズである。聞くところによると、PENTAXのサービスセンターではクリーニングに実際にこれを使用しているとか。本当なら効果に期待できそうではないか。クリーニングの手順はキットに詳細なマニュアルが付属しているが、おおまかな流れは以下の通りである。まずは本キットとブロアーを用意しよう。

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一眼レフの場合、イメージセンサーはミラーの内側に隠れているので、カメラをミラーアップさせてセンサーを出現させる。カメラ側にクリーニングモードがあればそれを実行すればよい。ちなみにミラーレス機ならセンサーはむき出しになっているはずだ。

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センサーが現れたら一旦ブロアーで大きなゴミを吹き飛ばしてから、ペンタ棒のオレンジの部分をセンサーに軽く押し付ける。この部分は粘着性でグミのような半固形物質で出来ていて、ゴミがあればそれを付着してくれる。続いてキット付属の粘着紙にそれを押し付け、ごみを粘着紙側に移す。これを交互に繰り返すというわけだ。ちなみに動画サイトなどで「センサークリーニング」等で検索すると、有志による手順の動画がいくつもアップされているのでこれを見てイメージを掴んでおくのもいいだろう。

1回のクリーニングではあまり効果が確認できなかったため、粘着紙を5枚程度使って何度かクリーニングをしたものの、ではこれで期待する効果が得られたかというと、残念ながら完全にはクリーニングしきれなかった。

全く効果がないわけではないがどうやら、本キットで除去できるタイプのゴミと、できないタイプのゴミが存在するようだ。考えられるのは単なるホコリなんかは除去できても、油分を含んだメカダストには効果が薄いということ。これ以上深入りをしてセンサーを傷付けてしまっては元も子もないので、結局自前でのクリーニングはここで断念し、後日新宿にあるニコンプラザ(サービスセンター)へD800を持ち込み、有償(1,023円)でクリーニングをしてもらった。ちなみに土曜日の午前中で、所要時間は約1時間であった。

さすがにサービスセンターによるクリーニング結果は満足のいくものであったが、それではクリーニング前後のセンサーの状況をアップしておこう。なお、以下の写真はD800をF22まで絞り、PCの白画面をピントを外して撮影した後、Lightroomで極端なソフト処理を行ってゴミを強調表示させたものなのでそのつもりでご覧いただきたい。

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まずはクリーニング前。上部に黒点が目立つだけでなく、画面右側にも黒点が見えている。

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こちらはペンタ棒処理後。だいぶ黒点は減ったが、上部にはまだまだ残っている。よく見ると以前はなかった場所にゴミが移ってしまっているような場所もある。画面の色ムラはPC画面に光が写り込んだもので、センサーの汚れではない。

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そしてこちらがサービスセンターにてクリーニング後。多少黒ずんだ場所がなくもないが、ほぼ黒点は除去されている。さすがはプロの仕事だけある。お金を払っているのだから当然と言えば当然だが・・・

というわけで、ペンタ棒もとい、イメージセンサークリーニングキットO-ICK1は軽めの清掃には効果はあるが、必ずしもすべての汚れに対応できるものではないという結果となった。手軽と言えば手軽だが本製品は値段も4千円弱と安いものではないし、これでダメだった場合はサービスセンター持ち込みか、自前ならニコンクリーニングキットプロ2など湿式のもっと高価なアイテムを使わざるを得ないので、いささか存在が中途半端なようにも思える。そのため、自信をもって万人にお勧めできるものとは言い難い。

さて一旦はキレイになったD800だが、今後はどうだろう。再びあまりに短期間でダストが目立つようなら、次はクリーニングだけでなく不良を疑ってみるべきかもしれない。経過はまた次の機会に。

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