Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 1/25秒 F5.6 ISO3200
D800用に標準ズームレンズとして、AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR を購入した。D800で使うのだから、もっといいレンズはいくらでもあるのはもちろんわかっていたが、誰にでも懐事情というものはある。このレンズ、フルサイズ用のNikon純正レンズとしてはいくらかリーズナブルであるが、実売5万円台で購入できるわりには、広角端が24mmスタートで手ぶれ補正VRも付いているのでコストパフォーマンスは悪くないと思われる。
純正レンズの中では決して高級機種ではないが、フィルター径は72mmといっぱしの大きさで、標準ズームらしからぬ堂々とした風貌である。とはいえNikonのフルサイズ用レンズは一般的に大きいものが多いので、Nikonにしてはむしろ普通なのかもしれない。
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 1/200秒 F5.6 ISO100
D800の3,630万画素という高画素は発売当時レンズを選ぶとまことしやかに言われ、実際Nikonも自社の高級レンズ群を推奨レンズとして提示しているが、ではこのクラスのフツーのレンズでは使いものにならないのかというと、その答えは見ての通りである。このサンプルを見て、感じるところは多々あるだろう。目の肥えたプロの方からしたら、お話にならない写りかもしれない。しかし私のような趣味で写真を撮っている一ユーザーからすれば、もう十分に素晴らしいといっていい。もちろん、もっといいレンズならこれを超えることは確実だろうが。
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 1/6秒 F13 ISO100
描写もあなどれないが驚いたのは手ぶれ補正VRの性能だ。このショットはVR効果を試すため、シャッタースピードを1/6まで落としたうえで手持ち撮影をしている。それなりに水を流すことが出来ただけでなく、手振れをしないで済んでいるではないか。経験上、手持ちでこうした撮影をした場合、手振れしないで済むのは1/8くらいまでで、それも数ショット撮ってやっと一枚くらいという確率だったが、今回撮った中では8割がたは手振れしていなかった。ぶれやすいとよく言われるD800でこの歩留りの良さは驚愕に値する。
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 1/250秒 F5.6 ISO100
高級レンズではないので湾曲はそれなりにあるが、現像の段階で補正をかければあまり目立たずに済む場合が多い。当然補正しきれないこともあるが、値段からしたら優秀な方ではないだろうか。
Nikon D800 AF-S NIKKOR 24-85mm f/3.5-4.5G ED VR 1/160秒 F5.6 ISO100
近距離で背景ボケを演出してみた。さすがはフルサイズだけあって、F5.6にして結構なボケを作ることが出来たが、まあ若干煩い感じのこともある。しかし標準ズームレンズとしてはそう悪くないのでは。 ただ、どちらかといえばボケを楽しむというよりもパンフォーカスで使うほうが適してはいるだろう。
正直購入するまではD800で使うにしては少々役不足ではないかと危惧していたが、手にしてみるとなかなかどうして使えるレンズという印象だ。24mmスタートというのもポイントが高く、将来もっと高級なレンズを導入したとしても、標準域の抑えのレンズとして十分役に立ちそうだ。フルサイズ用のNikon標準レンズで迷ったらとりあえずここから始めてみてもいいのでは。
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