遅らばせながらAPS-C用Eマウントレンズの中でも安価なのに写りがいいと評判のSEL50F18(E 50mm F1.8 OSS)を購入した。ツァイスでもGでもない無印レンズでしかも実売3万円を切るきわめてリーズナブルな価格帯のレンズであるが、巷では「神レンズ」とまで呼ばれている。APS-Cで使うと換算75mm相当の中望遠となるがその実力はいかがなものだろう。
NEX-6に装着するとこの通り、まあ普通だ。普通すぎてコメントの付けようがないくらいきわめてシンプルなフォルムである。先日購入したSEL24F18Zと並べてみると若干SEL50F18のほうが短いが、フィルタ径も同じ49mmであり大きさにさほどの差はない。但しボディのデザインや質感などは価格が違うSEL24F18Zに及ばないのはいたしかたあるまい。大口径50mmレンズをこのサイズでこの価格で実現したことは称賛に値するだろうが、できればもう少し高級感があればなお良かった。
では早速だが試し撮りをしてみた中からいくつか作例を載せていこう。
SONY NEX-6 SEL50F18 F5.6 1/80秒 ISO160
美術館の内装。意外に複雑な建築物のパターンをきちんと再現していて描写は上々。本当ならもっと広く撮りたかったが換算75mmなのでしかたのないところ。F5.6での描写だがもっと絞ってもよかったかも。
SONY NEX-6 SEL50F18 F5.6 1/80秒 ISO1250
通りがかりのカフェの外観。なにも考えずにシャッターを切ったが店内の陳列物まできちんと捕えており、色乗りも良好。Lightroomで補正はしているもののこのレンズの素性の良さが窺える。
SONY NEX-6 SEL50F18 F5.6 1/80秒 ISO320
背景が少し複雑だったのでこのショットではボケが多少ざわついてしまったが、背景によってはもっと滑らかなボケがつくれる。最短撮影距離が39cmと50mmレンズにしては扱いやすいのもポイント。まだまだ使い込んではいないが、総じて本製品は評判通り価格以上の描写をするのは間違いない。ただ、「神レンズ」とまで言われる製品かどうかはもう少し使い込んでみる必要がありそうだ。尚、本製品はファームアップによりファストハイブリッドAFに対応するが、NEX-6との組み合わせではAFスピードが速くなったという体感は得られなかった。
さて、蛇足ながら個人的に少し気になったのが、付属のレンズフードだ。見ての通りの無個性っぷりでおそらく機能的には問題ないのであろうが見た目ひとつもおもしろくない。
あまりにおもしろくないので、49mm径のねじ込み式レンズフードを別に購入してみた。このレンズフード、フード奥部に切り込みが入っているタイプでレンジファインダーカメラによく見られるデザインなのだが、クラッシックな雰囲気で文句なくかっこいいが機能的に充分であるかどうかはわからない。使用するときは光の向き等気を付けたほうがいいと思われる。
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