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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Q2 は 28mmしか撮れないと思っていたが

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目次

Q2のクロップ機能の効果を再検証

Q2を買って1年半。忖度なしレビュー記事でも書いたように、私はずっと「Q2は28mmしか撮れないカメラ」だと思っていました。便利で、写りは文句なく良い。だけど、距離の身体性がどうしても28mmに縛られる──そういう評価だったと思います。

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ところが先日、戸越銀座で撮った昔の写真を見返していて、奇妙な認識のズレに気付きました。商店街の同じアーチを、同じくらいの大きさで収めた2枚の写真を見てください。片方は近距離28mm。もう片方は、遠くから28mmで撮って、あとでトリミングして同じ大きさに仕上げたものです。

サンプル①・・・28mmで撮影したそのまま

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO125

①はQ2でそのまま28mmで撮った写真です。下からアーチを軽く見上げている構図で、アーチを中心に建物が放射状に広がる、広角感を感じる構図です。

サンプル②・・・28mmで遠距離から撮影後、中心部をトリミング

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO100

しかしもっと遠くから同じ場所を同じカメラで撮影した写真の中心部をトリミング(切り抜き)した②の写真は、視点が変わって広角感をあまり感じず、建物はまっすぐ、奥行きは感じないのに実際には①より広い範囲がぎゅっと詰まるようにして写っています。被写体となっている「戸越GINZA」のアーチの大きさはほぼ同じなのに、写真の印象がまるで違っていて、あたかも50mm相当の標準画角で撮ったような写真に見えます。

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO100

ちなみに②の写真はこちらの写真の黄色部分をトリミングして調整したものです。結構遠くから撮ったものだということがわかるでしょう。

この写り方の違いが判明した瞬間、私は「トリミング(=クロップ撮影)はクローズアップするための機能ではない」という事実に今更ながら気付きました。Q2のフレームは単なるトリミング枠ではなく、撮影者の立ち位置を変える機能だったのです。

Q2のクロップ撮影機能(デジタルズーム)とは

このトリミング処理と同じことを撮影体験として行うことが出来る機能がクロップ機能です。ここで念のためQ2のクロップ撮影機能について、お話しておきましょう。こちらはQ2の公式「クイックスタートガイド」の一部を引用したものです。ライカ社では「デジタルズーム」機能と名付けています。

ボタンを押すたびに、モニター内に35mm→50mm→75mm→(再び)35mmと、3種類の画角範囲を示す白いフレーム(枠)が出現し、モニター枠全体が28mmなので、あわせてあたかも1本のレンズで4種類の画角を切り替えることが出来るように見せる機能です。

見せる、というのは、ズームレンズのようにどの画角でも常に全有効画素数(Q2の場合は4730万画素)を使えているわけではなく、実際には4730万画素の中の一部分を切り出している(トリミング)だけなので、これにより35mmでは約3,000万画素、50mmでは約1,470万画素、75mmでは約660万画素相当まで画素数は減少します。上の写真はQ2で50mmのフレームを表示したときのものですが、こうして撮影した写真は次のサンプル③のように撮れます。

サンプル③・・・50mmクロップで撮影したねこさん

このように疑似的に35mm、50mm、75mm相当の画角で撮影ができるとはいっても、結局は同じ28mmレンズで撮影した画像の一部分をトリミングしているのと同義なので、被写体は大きく写っても空間のパースペクティブが変わるわけではないので、被写体を強調するとか、クローズアップさせる意味の機能でしかない──と、私は思っていたのです。

しかし、実際にはサンプル②の写真が示す通り、(ここではトリミング処理ですが)クロップ撮影によってあたかも50mmレンズで撮影したかのような写真を、実際に撮ることができます。

トリミング(=クロップ撮影)が生むなんちゃって50mmの正体は?

なぜこんなことが起こるのでしょう。答えは、②の写真があたかも50mmレンズを使ったと同等の距離から被写体を撮影していたから、です。クロップ撮影をすると、画角が狭くなりますので、広角レンズで撮影するよりも撮影者は立ち位置(=距離)を遠くに変えなければいけません。距離が変わると、空間構造が変わり、写真の印象が変わる、というわけです。

つまり、50mmフレームで撮ると、被写体が大写しとなり場合によってはフレームに収まり切れなくなりますので、撮影者は自然と被写体から距離を取ることになり、距離が変わることで、空間が50mmに近づくのです。この際、ホンモノの50mmのような背景ボケや圧縮効果は完全には再現できませんが、被写体との距離、背景の入り方はなどはそこそこ50mmになると考えられます。

Q2はF1.7という大口径ですので、その気になれば背景ボケをつくることも出来そうですし、Lightroomなどの現像ソフトで背景ボケをつくってしまうという手もなくはないと思います。これらをうまく利用すれば、Q2であたかも50mmで撮ったような写真をつくれるのではないか、50mm相当の写真がつくれるなら、Q2すごくね?と考えてしまうのです。

これは、すでに撮った写真をクロップで仕上げましょう、という話ではなく、撮影時にQ2の50mmフレームを使って50mmのつもりで撮った写真がどれだけ50mmらしいか、ということですので、今後意識して50mmフレームでいろいろ撮影してみて実証しようと思います。サンプルが溜まったら公開しますのでしばしお待ちください。

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