
隈研吾節が炸裂する実験的ミュージアムの今後は?
「MoN Takanawa: The Museum of Narratives」(モン タカナワ ザ ミュージアム オブ ナラティブス)は東京・高輪ゲートウェイ駅直結の「TAKANAWA GATEWAY CITY」に建設された、地上6階・地下3階の複合型ミュージアム施設。2026年3月に開館しましたが、なんと言ってもこの他ではちょっと見られない特徴的なデザインが印象的で、絶対に見に行こうと思っていました。

この日は直前まで降っていた雨が、現地に着いたタイミングでちょうど上がって青空が覗きました。 濡れた地面が光を返し、木組みの外装がより立体的に見え始めます。 まるで建物そのものが呼吸を再開したような瞬間に立ち会えました。

デザインは一目見てお分かりの通り建築家の隈研吾氏によるもの。氏といえばそもそも高輪ゲートウェイ駅自体のデザインも手掛けていますので、街全体のトーンが自然木をモチーフにした統一感のあるものになってきた気すらします。どこかジブリの背景画のような雰囲気もあって、都会の真ん中にいることを忘れそうです。


早速中へ入ってみましょう。

建物の中は、企画展示を除けばカフェと畳部屋、そして屋上には足湯があります。当然ですがどれも新しくてきれいで、余計な装飾がなくシンプルなインテリアで過ごしやすい空間に思います。平日ということもあって人も少なく、少しだけ時間がゆっくり流れるようです。

屋上の足湯はこの日は冷水でしたが、数人が利用していました。最上階からは周辺を広く見渡すこともでき、この季節は日差しもそれほど強くなく気持ちのいい風を感じられました。

ひととおり館内を見て回ったところで感じたのは、都会の真ん中にぽつんと置かれた、静かな箱庭のような場所、といったところでしょうか。

では、この場所が今後も大人気スポットたりえるのかと聞かれると、正直に言うと一度見れば満足という印象です。建築としては素晴らしいし、ゆっくりとした時間の流れみたいな感覚との相性は抜群なのですが、それを感じるためだけにわざわざ電車に乗って再訪するかと言われると、そこは微妙かと思います。近所にあれば散歩ついでに寄りたい。そんな生活圏にあったら嬉しい建築という位置づけに感じました。

今は新しさと話題性で人が来ていますが、内部コンテンツは軽めで、企画展示の内容と更新頻度が今後の人を呼ぶ鍵になりそうです。 今後はこの静けさが心地よさとして続くのか、人が減っていく静けさに変わるのか、その境界線は意外と早くやってくるかもしれません。

リピートはないかもしれませんが、雨上がりのMoN高輪は確かに美しいミュージアムでした。高輪ゲートウェイシティ自体がまだまだ建設中のエリアですので、今後の街全体の展開によっては大化けするのかもしれません。



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