
2013年に買った初代 RX100を、なぜ 2026年の今も持っているのか
2013年に買ったSONYのコンデジ、初代RX100がいまも防湿庫の奥にあります。もう何年も主役とは言えず、最近はほとんど電源も入れていませんが、それでも処分しないでずっと所有し続けてます。ふと手に取ってみると、当時のままの重さと写りがそこにありました。

カメラをいくつも買い替えてきましたが、なぜか手元に残っているのはまだ役割があると感じているからです。 13 年という時間が経っても、このカメラは終わった感じがしない。2012年発売の小さなコンデジが、いまの時代にどういう意味を持つのか、そのことを少し考えてみましょう。
初代 RX100の「売る価値より使う価値が高い」矛盾
ロングセラーだった初代 RX100 も、残念ながら2021年に生産終了となりました。今から買うとしたら中古を探すことになりますが、中古市場では見かけることが少なく、メルカリの出品相場価格で約5万円程度のようです。一方で実は現在の中古買取価格はひとことで言えば二束三文で、買取先によって価格は違うのですが、一部の高額買取店を除けば5千円そこそこといったところ。つまりざっくり言うと、市場で5万円の価値の見込まれるものが普通に売れば5千円でしか売れないってこと。
ここがこのカメラの価値のねじれ構造です。いくらなんでも売り買いの幅が大きすぎやしませんか。でも実際に使うとこのカメラ、まだまだ全然ちゃんと写るのです。この際ですから声を大きく言わせてもらえば、5千円の価値しかないカメラでは断じてありません。買取店は反省してください。

当時のスペックを現代基準で見てみる
RX100がどんなカメラだったのか、ざっくりスペックを表にしてみました。
| スペック | 現在目線での評価 | |
| 外形寸法 (幅×高さ×奥行) | 101.6 x 58.1 x 35.9mm | ◎ (十分に小さい) |
| 質量 | 約240g (バッテリー含む) | ◎ (十分に軽い) |
| センサー | 1.0型 (13.2 x 8.8mm) Exmor CMOSセンサー | 〇 (ポケットサイズのコンデジとしてはまずまず大きい) |
| ズーム域とF値 | 28-100mm(35mm換算) F1.8-F4.9 | 〇 (コンデジとしては十分) |
| 有効画素数 | 約2020万画素 | 〇 (十分) |
| 手振れ補正 | あり | 〇 |
| タッチパネル | なし | × |
繰り返しますが、本機 RX100 が発売されたのは 2012年。今から 14年前ですが、モニターがタッチパネル式ではないということ以外は、今でも十分通用する仕様です。このサイズ感のコンデジとしては、14年前すでにほぼ完成形に近い位置にあったということがうかがえます。
今でも通用する RX100 の画質
RX100 のセンサーサイズは1.0型で、これは通常のレンズ交換式カメラに比べれば小さいものですが、一般的なスマホカメラの約3倍に相当する大きさです。デジカメの画質の良し悪しはセンサーサイズの大小によるところが大きいので、単純に考えて「スマホより高画質、レンズ交換式カメラには及ばず」という位置にあることがわかります。では実際の画質はどうでしょう。まずは最近撮影した RX100 のショットをいくつかお見せしましょう。







昨今オールドコンデジが若い人の間でちょっとしたブームになっているそうで、古いデジカメの粗い画質がエモいのだということで流行っているとかいないとか。では RX100 がそうかと言われると、それは明確に違うものです。オールドコンデジとは、デジカメ黎明期に登場した主に極小CCDセンサーを搭載したモデルのことで、その写りは当時の技術的な制約下で打ち出された単なる粗いデジタル画質のことを言い、RX100は現在でも十分通用するレベルの高画質なのです。
また、昨今のコンデジはリコーGR、フジX100、ライカQなど単焦点ばかりで、ズームを搭載するモデルは非常に少ないです。ズームレンズが必要かどうかは人によっていろいろでしょうけれども、遠くのものを引き寄せて撮れるので単純に便利であることには間違いありません。つまり、RX100シリーズは今や数少ない「ポケットに入るズーム × 高画質」コンデジなのです。
緊急用途での「最後の砦」としての RX100
私は一度所有するGR III が壊れて修理したことがありますが、そのとき代替となってくれたのは RX100 でした。他のレンズ交換式カメラや、コンデジといってもライカQシリーズくらいのサイズ感になると気軽に持ち出すことができなくなりますが、そんな時にRX100はとりあえずこれでいいという安心感がありました。

スマホカメラもどんどん高画質になってはいますが、一部のハイエンドスマホを除けばやはり本物のカメラには敵いません。「最悪 RX100 があれば何とかなる」というのが、私の正直なスタンスです。
結論: 初代 RX100 は古いけれど、まだ終わっていない
初代 RX100はもう最新のカメラではないし、特別な「味」があるわけでもありません。 けれど、13年経った今でも「これでいい」と思わせるだけの実用性が残っています。 売る価値より、使う価値のほうが大きく勝っている、そんな微妙なバランスの上に立っているカメラは、もうほとんど存在しないのではないでしょうか。 だからこそ、防湿庫の奥に置いたままであっても、そっと残しておきたいのです。
13年前、こんなに長期にわたって使うカメラだといったい誰が思ったでしょうか。いやむしろ 13年経った今こそ価値がわかる時期なのかもしれないとさえ思います。まだまだこれからも大事にしていくつもりです。

ちなみに、富士フィルムF100fd という「もうひとつの 100」 も処分せずに所有し続けています。こちらは RX100 とはまったく違う意味で面白いカメラなので、それはまた別の記事で書きたいと思います。



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