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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Nikon NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3 ◆レビュー◆

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Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/40 F5.6 ISO160
目次

気負わず使える普段使いズーム

NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 は、2020年発売のNikon Z5のキットレンズとしてデビューしました。Zレンズは筐体が大きめのレンズが多い中、思い切った軽量コンパクトなサイズ感は歓迎されたものの、望遠端でF6.3というF値から想像するに、描写のほうはまずまずといったところ、だろうと思われました。

私もまた描写のほうにはあまり大きな期待はせず、ただそのコンパクトさに惹かれて購入したクチですが、旧Fマウント時代の24-50mmズームとの30年越しの撮り比べをした際、このレンズ意外といけるのではないかと思い始めました。

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その後も使用を続け、最近ではすっかりお気に入りとなってしまいましたので、今回あらためてレビューをしてみたいと思います。

このレンズはスペックだけを見るとどうしても地味に見えます。F値は暗いし、ズーム域も控えめで、マウント部も樹脂製ということでキットレンズの延長と思われても仕方がないでしょう。

また、コンパクトと言っても沈胴式なので、撮影時には写真のようにレンズが繰り出して長くなってしまうのですが、この繰り出した姿が単純にかっこ悪いというのも正直マイナスポイントに感じていました。

しかし Zf と組み合わせると見た目のバランスが良いということで、気付くとほぼつけっぱなしになっていました。Zf は意外に嵩張るカメラですが、このサイズなら散歩でも、買い物ついででも、特別な目的がなくても、とりあえずバッグに入れておけます。「撮るぞ」ではなく「つい撮ってしまう」レンズ。 軽さはやはり正義のひとつなのです。

ボケないが「ちゃんと写る」描写性能

撮るからには描写が良くないとモチベーションも上がりません。何度も言うようですがこのレンズのF値は、24mmでF4、50mm側ではF6.3。一般的には暗いと言われる部類ですので、ボケで誤魔化すこともできなそうです。ところが使ってみると、確かにボケないのですが写りの良さには何度もはっとしました。いくつか作例を投下しましょう。

Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/30 F6.3 ISO3200
Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/50 F6.3 ISO450

Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/60 F8 ISO100
Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/60 F5.6 ISO100
Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/50 F6.3 ISO360
Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/25 F5.6 ISO100
Nikon Zf | NIKKOR Z 24-50mm f4-6.3 | 1/160 F11 ISO100

ズーム全域にわたって周辺までよく補正されていて、歪みや滲みはほとんど感じません。見たままが素直に写るだけでなく、色の再現性が高いので、RAWで撮っておけばLightroomでの補正もとてもしやすいです。ぼっけぼけの写真は撮れませんが、それ以外なら作品レベルまで追い込むこともできるのではないか。この手軽さにしてこの写りはあきらかにクラスを超えているように思います。

小ささと軽さが生み出すフットワークの軽快さ

描写性能のほかにも、「小型軽量」はユーザーにとってとてもありがたいものです。実際に使ってみると、とにかく軽くて、気負わず使える。 カメラを持ち出すハードルが一段下がるような、そんな気楽さがあります。Zシリーズの他の標準ズームとざっくり比較してみましょう。

(左)NIKKOR Z 24-120mm f/4S、(右)NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3

写真は私が愛用するNIKKOR Z 24-120mm f/4Sと並べたものですが、その小ささは比較になりません。Zシリーズでは標準ズームがざっと10種類程度ラインナップされていますので、そのすべてと比較はしきれませんが、中でも代表的な2本、NIKKOR Z 24-120mm f/4SNIKKOR Z 24-70mm f/4 で、簡単にカタログ値を表にしてみました。

Z 24-120mm f/4 SZ 24-70mm f/4 SZ 24-50mm f/4-6.3
カテゴリS-LineS-Line無印
フィルターサイズ77mm72mm52mm
寸法(長さ×太さ)約118mm×84mm約88.5mm×77.5mm(沈胴時)約51mm×73.5mm(沈胴時)
質量約630g約500g約195g
最短撮影距離0.35m(ズーム全域)0.3m(ズーム全域)0.35m(ズーム全域)
ニコンダイレクト価格154,000円134,750円52,800円
※主なNIKKOR Zマウント フルサイズ標準ズームスペック比較表

Z 24-50mm f/4-6.3 はNikonの高級レンズ「S-Line」シリーズではないものの、フルサイズフォーマット対応のズームレンズでは最薄・最軽量、ついでに価格も最安です。

Zf に装着しても総重量が1kgを超えませんので、前述の通り単純に持ち出しもラクですし、最近気づいたのですがミニ三脚に乗せても十分に安定します。レンズ自体が小さく軽いので角度調整もしやすく、撮影スペースを圧迫しません。

最短撮影距離0.35mまで寄れますので、このセットで撮影ブースを使ったモノ撮りにも対応できます。こういった撮影では被写界深度を深く取るためにどうせF11くらいまで絞り込みますので、F4~F6.3というF値の暗さも問題にはなりません。ちょっと撮りたいだけなら、これだけでも十分ですし、写真のようにクリップオンフラッシュを2台も立たせれば、もう少し本格的な商品撮影環境の構築もできそうです。

総評:小型軽量という価値と手堅い描写のバランス

もちろん弱点もあって、F値が暗い、ズーム域が狭いほか、沈胴式なので撮影前にワンアクション必要なのが結構煩わしいですし、この機構は実は故障の一因になりやすいです。実際最初に買った個体は使って1週間でエラーが頻発するようになり別の個体と交換対応してもらいました。製品の強度については担保されているんでしょうが、製造コストとの兼ね合いということはわかっていても、全体的に堅牢とは言えないのが残念です。

それでも、使っていると不思議と手放しにくくなる、お気楽なのに写りがいいという絶妙な立ち位置。このレンズは、普段使いと商品撮影の両方で手堅く使える実用性を持ちながら、同時にスペックでは測れない価値があります。 派手さはないけれど、気づくといつも使っている、そんなレンズでしょうか。

フードは別売り。あってもいいですが、これを付けるとせっかくのコンパクトさが少しスポイルされてしまいますので、必ずしも付けなくてもいいのではないかと思います。必要な方は純正は結構高いので、互換品でも十分かと思われます。

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