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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

LEICA Q2 購入1年後 忖度なし再レビュー

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購入後1年が経つ Q2 の正直レビュー

ライカQ2は2019年発売ですので、2026年現在では発売後7年が経過していますが、私が中古で購入したのが2025年3月のことですので、実際に使い始めてから1年が経ったということです。今でも中古市場で安くない値段で取引されているQ2ですが、1年間使ってみて実際のところこのカメラは今でも「買い」なのか、忖度なしで再レビューをしてみようと思います。ちなみに購入直後のレビューはこちら。

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さて、Q2が刺さる人はだいたい以下3つのタイプと思われます。

  1. 気軽に使えるコンデジが欲しいが画質には妥協したくない
  2. M型よりもっとカジュアルなライカが欲しい
  3. カメラはよく知らないがお金はあるのでライカを見せびらかしたい

二つ以上当てはまる人には刺さる可能性が高いです。ちなみに私は貧乏なうえ目立つのが苦手なので、1と2が導入の理由ですが、買って1年経った今の気持ちを端的に言えば、Q2はお散歩カメラとして強力だが他に代替がないとまでは言えないというのが正直な感想です。

では、この1年で感じたことを順番にお話ししましょう。

Q2がもたらした「便利さ」と「物足りなさ」

フルサイズのライカ画質がオートフォーカスで体験できるのがQシリーズの最大の魅力です。Q2では4,730万画素という高解像度で高精細な描写を気軽に楽しめるようになりました。

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO200
LEICA Q2 | 1/50 F2 ISO100
LEICA Q2 | 1/60 F11 ISO100

搭載するズミルックス28mmF1.7の描写は文句なしの高画質で、このレンズ単体でも数十万円の価値はあろうかというスーパーコンデジがQ2です。立ち上がりの速さ、AF、手ブレ補正の恩恵により誰でもライカ画質を失敗なく楽しめるのがポイント。コンデジとしては大きいとは思いますが、画質と操作感は多くの人にとって十分満足のいくものと思われます。

LEICA Q2 | 1/125 F1.8 ISO100
LEICA Q2 | 1/50 F5.6 ISO125
LEICA Q2 | 1/50 F2.8 ISO640

しかしこの気軽さゆえか、いつしかなにか物足りない気持ちになってきたのも事実。便利になったライカで、高画質を体験できるのに生じたこの違和感の正体は何なのでしょう。

M10を置き換えた理由と、置き換えられなかった身体感覚

Q2導入以前より、デジタルライカはM10を所有していました。

しかしQ2を導入以降、M10の稼働は激減しました。何と言ってもM10はレンジファインダーを覗いてマニュアルフォーカスでピントを合わせるカメラ。どうしてもめんどくさいなと思うこともあります。同じライカなのに、普通にオートフォーカスで撮影できるQ2はより手軽に感じます。

LEICA Q2 | 1/500 F1.7 ISO100

さらにM10はレンジファインダーを使う限り、距離計に連動するのは最短70cmまで。それより短い距離を撮るにはライブビューを稼働させなければピントを合わせることができません。しかし私のM10は一度ライブビュー周りが故障し、安くない修理費用を目の当たりにしていますので、また壊れやしないかと使うたびに気が気でないところがあります。一方のQ2では通常でも30cm、マクロモードでは17cmまで寄れますし、特に壊れやすいということもないので気兼ねなく寄りの撮影ができます。

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LEICA Q2 | 1/200 F2 ISO100
LEICA Q2 | 1/50 F5.6 ISO800

気軽さと便利さで圧勝のQ2ですが、しかし一方で、M10でしか得られない体験もあります。レンズ交換による距離感や圧縮感、レイヤー構造のコントロールができるのはやはりM型ライカの核心です。写真を撮る身体性はM10のほうが圧倒的に濃い。Q2は「撮れるカメラ」ですが、M10は「撮るカメラ」と言えるでしょう。

28mmの万能性と限界:クロップでは埋まらない距離の問題

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO100

Q2のレンズはズミルックス28mmF1.7。高性能ですがレンズ交換はできません。28mmの広角域は散歩には最適ですが、どんなシーンを目の前にしようが、この同じ画角で挑まなければいけません。スマホのカメラの標準的な画角がほぼ28mm相当ですが、目の前の景色を広く取ることには長けていても、遠くのものは豆粒ほどにしか写りません。

LEICA Q2 | 1/50 F11 ISO100

クロップ機能によって28mmで撮った絵を疑似的に35mm、50mmに見せることはできますが、所詮はクロップなので28mmのパースペクティブが変わるわけではありません。従って圧縮効果を生かした写真は撮影できず、万能に見えて実は一定の制約のある画角なのです。

LEICA Q2 | 1/800 F2 ISO100
LEICA Q2 | 1/50 F2 ISO500

リコーのGRのように、スナップカメラとして使うのならアリとは思いますが、この大きさではスナップカメラと呼ぶには大きすぎます。第一、スナップカメラと割り切るには価格が高過ぎですし。そうなると、Q2は何を撮るべきカメラなのか、存在意義はどこにあるのか迷いが生じます。最高の28mmが撮れるカメラではありますが、それだけのために持ち出すコストが割に合っているかどうかは意見が分かれるところでしょう。

Q2というカメラの立ち位置:ブランド消費と価格のねじれ

これは余談ですが、街で見かけるQ2/Q3ユーザー層に対する違和感もあります。Qシリーズを持っているユーザーの多くは観光客と思われる外国人がとても多く、一定数カメラの構え方が心許なく、素人だなと思う方々が含まれています。

素人がライカを持っても別にいいのですが、もともとライカは戦場に持ち込まれるほどの堅牢なカメラで、プロの道具であったはず。しかしブランド化した現在のライカは、「写真のための道具」ではなく「ブランドを持ち歩く小道具」として消費されていないでしょうか。

Q2はいいカメラであることには間違いありませんが、お散歩カメラとしては価格設定が高過ぎるため、性能はお散歩向き、価格はプロ向きというねじれの構造があります。生活を切り詰めて発売後数年経ってからやっと中古で購入することができた私のようなユーザーがいる一方で、お金持ちがお散歩用にポンと買うカメラでもあるということは、このカメラの現実のひとつとしてわかっておきたいところです。

結論:Q2は最高のお散歩カメラだが、「核心」ではない

以上より、Q2は以下の二面性が明確に同居するカメラと思います。

ライカクオリティの高画質を簡単操作で体験できる

価格と役割のねじれ構造などによりカメラとしての立ち位置が曖昧

お散歩カメラとしては現在でも最高クオリティの性能を持つカメラである一方で、その気軽さゆえの立ち位置の曖昧さは、使えば使うほど気になってきます。Q2を1台買うお金があれば、他社の標準的なカメラボディにレンズが2本くらい買えてしまうのですから、それでもQ2を選ぶ強い理由が見いだせるかどうかが評価を二分しそうです。

全然気軽でも堅牢でもないM10は、おそらく今後も処分することはないでしょう。それは、正解へ辿り着くためにカメラを操作すること自体が唯一無二の写真体験だからです。しかしQ2は、気軽に撮れるけれども他に代替が効かないとまでは言えません。大好きなカメラではありますが、場合によっては手放す未来もあるかもしれないと思っています。

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