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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

V6を10年使い続けて気付いたこと

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パーツ交換で10年間使っているダイソン掃除機

ダイソンといえば、今やコードレス掃除機の分野において、世界的に高いブランド力とシェアを持つグローバル企業。同社のサイクロンクリーナーは「吸引力の変わらないただひとつの掃除機」として、現在も高く評価されているところですが、私がダイソンのV6を購入したのは2016年のことでした。

買ってすぐ不調に見舞われ、メーカーによる無料のバッテリー交換を行いましたが、コードレス掃除機の寿命は約5年といわれる中、10年経った現在もバリバリ現役で使えているのは、ダイソン独自のエコシステムが確立されているからです。

一般的に製造後10年も経った家電製品はコストに見合わず修理不能の場合が多いですが、V6の補修パーツは、サードパーティ製が現在もAmazonで数多く販売されています。そのため、壊れる場所にもよりますが補修パーツさえあれば、パーツ代だけでユーザーが自身で修理ができてしまうのです。以下、この10年間で私が買った補修パーツを紹介しましょう。

バッテリー

コードレス掃除機でまず確実に劣化するのはバッテリー。純正だといま8,800円くらいしますが、互換品ならざっくりその半分くらいの価格で調達できます。純正は容量が2100mAhと言われていますが、こちらはそれよりも大きい4000mAhとなっており、純正よりも稼働時間が長いと思われます。こちらはちゃんとPSEマークも付いていますし、互換バッテリーは2、3回買いましたがトラブルはありませんでした。

延長ロングパイプ

掃除機本体との接続部分が折れてしまったのでこちらの互換パーツを購入。私が買ったときは3,980円でした。ヘッドとの接続ボタンが若干きつめですが、使用上の問題はありませんでした。

ヘッドホース

ヘッド内部のパーツで、経年により亀裂が入ってくるため空気が漏れ、吸い込み力が低下します。取り付けには少しコツが要りますが、安価なので気軽にチャレンジできます。ヘッド分解用の特殊形状(星形)ドライバーが付属しているのも便利。

ヘッドフェルト

経年により擦り切れたり剝がれたりしますが、貼り付け直すだけなので簡単。長さもジャストサイズにカットされていますのでお手軽です。

さすがにモーターが壊れたらジエンドでしょうけれど、一般的に壊れそうなパーツはひと通り揃っている感じです。掃除機を自身でパーツ交換して延命させることができるなんて、壊れたらメーカー修理、メーカーにパーツ在庫がなければおしまいの日本メーカーとはだいぶ違います。

ダイソン vs 日本の家電メーカー

かつては家電といえば日本製が世界一、だったはずなのですが、今やあらゆる分野で日本メーカーは外国勢の後塵を拝しています。なぜこんなことになってしまったのでしょうか。長いことダイソンV6を使っていて感じたのは、日本メーカーとの製品思想の違いです。

まず日本メーカーでは、基本的に家電製品の多くを消耗品として扱います。壊れたらメーカーに送って修理、数年経ってメーカーに補修部品がなくなったら修理不能で買い替え、というのが一般的なサイクルです。一定の期間で次々に新製品を出すというビジネスモデルのため、型番互換性は低くパーツ供給期間は長くありません。

しかしダイソンのスティッククリーナーはどうでしょう。新製品はもちろんありますが、例えば2016年に初登場したV8は2026年現在も発売中で、商品寿命が長期に及ぶためパーツ供給サイクルが長く、ユーザーが増えるに伴って互換パーツ市場という新しい市場が勝手に育ち、巨大な製品エコシステムが形成されてしまいました。

実はiPhoneも似たような構造で、製品寿命が長いためユーザーが増え、互換パーツ市場が育ち、ユーザーはバッテリー交換や割れた画面の交換を気軽に町の修理屋で済ませ、OSサポートが続く限り修理しながら長く使います。中古市場も大きく巨大なiPhoneエコシステムが形成され、結果としてスマホ市場をリードし続けています。

つまり、「長く使える構造 × 修理文化 + 中古市場」という仕組みは、ダイソンとAppleに共通している現象で、技術では負けていなかったはずの日本の家電メーカーでは到達できなかった体系なのです。

工業製品は”長く使えること”が価値になる

現代は工業製品全般の価格が高いために、消費サイクルに依存したビジネスモデルは限界を迎えました。リサイクル文化が急激に進み、いま世の中に求められるのは廃棄物の削減、消費サイクルの緩和、生活者の負担軽減、修理文化などで、消費するだけのシステムはもう支持されません。

ダイソンやAppleが最初からこういった世の中の変化を視野に入れて製品をつくっていたのかは不明ですが、結果として長寿命製品で現在の地位を確立しています。消費するしか発想になかった日本メーカーは、技術はあったのに思想の違いで海外メーカーに敗れたのではないでしょうか。

工業製品は壊れたら終わりではありません。 修理交換しながら長く使える構造こそが、これからの価値になります。日本メーカーの復権を期待しながら、私はこれからもダイソンV6を使い続けようと思います。

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