
2026年4月1日から、自転車の交通違反に対して「青切符(交通反則通告制度)」が導入されます。青切符ってどういうことかというと、ざっくり言えば比較的軽微な交通違反について、刑事処分に代えて反則金の納付という形で処理するもので、自動車を運転する方なら一度や二度は「切られた」こともあるのではないでしょうか。これを自転車でやってしまおうというのが今回の新制度。

たまにテレビでも取り上げられますので、この制度が2026年4月から本施行されることは知っている方も多いでしょう。これは自転車関連事故の増加に伴い、危険な「ながら運転」や「酒気帯び運転」などを抑制し、責任を明確にするために行うもので、信号無視・一時不停止・傘差し運転・携帯電話使用(ながら運転)など113の行為が取締りの対象と言われています。

危険運転を取締まるのだから結構な制度じゃないの、と思うかもしれません。しかし、違反行為と言われる113もの項目をひとつも逸脱せず自転車の運転ができるものでしょうか。しかも警視庁が今回の施行にあわせて公開した自転車ルールブックに目を通しましたが、ここには反則行為全89項目、その根拠条文全112個(道路交通法の該当条文Noを記しただけ)が箇条書きされているだけで、明確にどんなことをしたら違反なのかがはっきりしないものも含まれています。

なにしろ道路交通法上で言うところの「悪質・危険」の定義が存在していないため、警官の裁量で一発アウトが可能という構造になっています。たまたまあなたが自転車で走っているところを、たまたま意地悪な警官に目を付けられたら、あらゆる解釈でしょっぴかれる可能性があるということです。

もうひとつ、そもそもですが多くの道路は自転車が車道を走れる構造になっていません。例えば上の写真の道路を自転車で走るとしたら、車道に書かれている自転車走行ライン(矢羽根型路面表示といって、自転車専用ではないが自転車で通行する際の目安となるライン)を走るのが本当に安全と言えるでしょうか。あきらかにクルマの邪魔になりますし、歩道のほうが安全では?しかし「原則、自転車は車道を走る」のが法的ルールです。幼稚園の子供を送り迎えするママチャリに、トラックがガンガン通るこの場所を本当に走れと?

危険運転を取締るのは結構ですが、その前にインフラ整備とか環境を整えるのが先ではないでしょうか。そこをすっ飛ばして取締りができる状況だけを先に作り出してしまうのはフェアと言えるのか?そしてやるなら最低でも、なにが違反になるのかわかりやすく示してほしいと思うのです。
私は普通に自動車にも自転車にも乗る一生活者として、今回の制度には強い違和感を覚えます。なぜこんな現実離れした制度が施行されることになってしまったのでしょう。今日はそのことを写真と一緒に記しておきます。



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