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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

LEICA Q2 ◆レビュー購入編◆

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目次

今更買っても大丈夫?ライカQ2とは

ライカの屋台骨を支えるまでに成長したQシリーズ

ライカQ(Typ116)が発売されたのは2015年6月。ライカでは初の35mmフルサイズセンサーを搭載するレンズ一体型デジタルカメラで、当時レンジファインダーのライカMシステムと、APS-CサイズのライカTやライカXシリーズの中間という位置づけで企画されました。

いわゆるレンズ一体型のコンパクトデジタルカメラは衰退の一途をたどっていた頃で、一部機種を除いて市場は壊滅状態でしたが、高級路線に振り切った性能で登場したライカQは世界中でまさかの大ヒット。大手カメラ店が調査した販売データによるとQシリーズはすでにMシリーズの売れ行きを超えてしまっているようですので、おそらく現在一番売れているライカのカメラはQシリーズと思われます。

マニュアルフォーカスでレンジファインダーという良くも悪くも操作感が「めんどくさい」Mシリーズと違って、オートフォーカスやタッチパネルを搭載しイマドキのデジカメに近い操作感に仕上がったことが往年のライカユーザーの支持を得られたのみならず、カメラをよく知らないがライカはブランドだと感じている金持ちにまで幅広い層にリーチしたものと思われます。

描写性能は折り紙付きのQシリーズですが、購入において最大の障壁はなにしろ高価ということです。ライカにリーズナブルなカメラはありませんが、初代Qに至ってはコンデジが60万円というので震えた記憶があります。いいカメラなのはわかっているけれども、そうそう気軽に購入できないぞというのが当時からの印象でした。

Q2は初代Qから4年後の2019年に発売され、有効画素数がほぼ2倍にアップされて更なる人気を獲得します。最新機種のQ3が発売された2023年、旧機種となったはずのQ2の中古価格が下がるものと期待していましたが、思ったほどの下落をしないまま現在に至っています。今回たまたま行きつけのショップの決算セールがなければ、購入するチャンスは到来しなかったかもしれません。

Qシリーズの変遷をおさらい

あらためてQシリーズのメインモデルである3機種を簡単に比較してみましょう。

QQ2Q3
発売時期2015年6月2019年3月2023年6月
有効画素数2420万画素4730万画素6030万画素
特徴などズミルックス F1.7/28mm ASPH.レンズ搭載防塵防滴仕様、
バッテリーの大容量化
モニターがバリアングル、
カメラ内USB充電が可能に
登場時価格(参考※)586,000円前後
価格改定(値上げ)あり
650,000円前後
価格改定(値上げ)あり
902,000円前後
価格改定(値上げ)あり
中古価格(参考※)350,000円前後500,000円前後800,000円前後
※新品価格は発売時の一般的な価格、中古価格は2025年4月時点の一般的な相場価格(独自調べ)

これ以外にも派生モデルはいくつか存在するのですが、ベースモデルであるこの3機種に絞ると、だいたい4年サイクルで後継機が発売されています。3機種ともその間に価格改定と称した値上げを行っていますし、しかも時代的に工業製品の価格が高騰しはじめた時代に重なったこともあって、旧モデルになっても中古市場で大きな値下がりをしていないことがわかります。

シリーズ自体は順当に性能アップしていますが、搭載するレンズは一貫して同じズミルックス F1.7/28mm ASPH.を搭載(派生モデルQ3 43を除く)。ちなみに現行機種であるQ3の公式オンラインショップでの価格は百万の大台を超えて現在1,012,000円です。今後も気軽に購入できるカメラになることはなさそうですね。

7年前の旧モデルの使い心地は?

初代から変わらないデザインが◎

2019年ローンチの旧機種を今更購入することに不安があるかということでいえば、まずQ2は性能面で言えば現在の多くのカメラに比べて全く劣っていないことが挙げられます。実は1点だけ、カメラ本体のUSB充電ができないのが残念なのですが、これ以外は特段の不満がありません。

外観もシリーズ通してデザインが大きく変わっておらず、ぱっと見ただけでは新旧区別がつきません。例えばM型ライカがフィルム時代から一貫したデザインを続けているように、Qシリーズとしてのデザインはこれが完成形と思われます。背面を見ると、ボタンの数や位置が違っていたりはするのですが、旧型になっても古臭くならないというのは安心感もあります。

368万ドットの有機EL製EVFは今見ても十分に綺麗ですし、タッチパネル付きのモニターの操作感も快適です。オートフォーカスは特別速いわけではありませんが、レンズ一体型のコンデジとして考えれば十分なレスポンスと思います。総じて7年前という年代の差を感じることはほぼありませんでした。

作例:圧巻の高画質

画質に関しては定評のあるところですが、少しですが作例を投下しましょう。

LEICA Q2 | 1/50 F16 ISO160

F16までしっかり絞って4730万画素の精細感を確認しました。いかがでしょう、隅々までしっかりとよく写っていますね。遠くの桜の花びらの一枚一枚がきちんと描写されていて圧巻の高画質と言えるでしょう。

LEICA Q2 | 1/50 F8 ISO250

普通にF8くらいでもしっかりした画質です。ズミルックスの特性か、かなり絞ってもカチカチにシャープというよりは線は細いが描写そのものは柔らかさを残していて、優しい感じに仕上がっている気がします。

LEICA Q2 | 1/60 F5.6 ISO100

F5.6ですが甘い感じはしません。このショット、石とか金属、木材、草などいろいろなオブジェクトが詰まっていますが、どれも変なクセもなく見たまま写っています。これなら中央のたぬき尊像を軸に、あとでトリミングするのも問題なさそうです。

LEICA Q2 | 1/100 F2.8 ISO100

愛猫のトラをF2.8で。F2.8ながらこの背景の上品なボケはさすがの描写です。

LEICA Q2 | 1/80 F2.8 ISO100

ランチで立ち寄った大好きなサブウェイのエビアボカドサンド。M型と違って近距離でもピントが合いますので、むしろQのほうが汎用性があるのかもと思った一枚。事前に調べていたので高画質なのはわかっていましたが、実際に撮影してみても評判通りと感じます。

結論:Qシリーズが気になるなら導入のチャンスを逃すな

6000万画素オーバーの超高画素機となったQ3や、レンズが43mmとなったQ3 43は確かに魅力的ですが、カメラや写真を生業としているプロでもない限り、一台のコンデジに100万円ものコストを払える人はそうそういないでしょう。しかし、その半額なら、手持ちの機材を元手にすればなんとかなるかもしれません。

ある意味Mシリーズを超えてしまったQシリーズライカを、このまま一生使うことなく過ごしてしまうのは後で後悔しないかと考えたとき、買えるチャンスがあるなら買っておいたほうが人生豊かになるのではないでしょうか。中古と言ってもライカがお買い得になる日はおそらくやって来ませんので、M10を購入した時もそうでしたが、ライカを手にするのはチャンスとタイミング、それしかないと思うのです。

ライカQ2は私にとって初の4000万画素オーバーの高画素機、そして初のズミルックスです。このカメラを手にすることが出来ためぐり合わせを素直に喜び、カメラライフを楽しんでいこうと思います。

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