
10年以上使っている自作PCを刷新することにした
私の現在使用している自作PCですが、基本構成を組んだのが調べてみるともう12年前というシロモノです。もともと自作なので、不便があると都度パーツ交換とか増設とかで乗り切ってきたため特に不自由も感じていなかったのですが、最近になってついに現行のシステムに限界が見えてきました。それは・・・
- CPUが古すぎてWindows11へアップグレードできない
- CPUが古すぎてLightroomとPhotoshopのアップデートができなくなった
- LightroomとPhotoshopが頻繁にフリーズするようになった
昔のマザーボードなので10年単位で古いCPUしか取り付けられず、CPUを換装してもWindows11や最新のPhotoshopに対応できるかどうか確証がありません。ソフトウェアのフリーズはメモリー容量を増やせば回避できる可能性はありますが、そもそもマザーボードのRAM最大容量が32ギガまでしかなく、今増設しても焼け石に水的な感じもします。
Windowsは別にどうしても11にしたいわけではないですが、すでに10のサポート期限(2025年10月)もアナウンスされていることなど考えるとぼちぼち限界かなと思うようになり、自作PCの全面刷新を決意しました。近年の自作PCのトレンドがよくわかっておらず、いろいろと調べた結果集めたのは以下のパーツになります。
久々の自作PCはAMDを初導入
マザーボード:ASRock B650M PG Riptide WiFi

10年前は自作PCで使うCPUといえばIntelが圧倒的なシェアを握っていましたが、現在はすっかりAMDに人気が移ってしまいました。かつて半導体と言えばIntel一強時代が続きましたが、GPUでNVIDIAに水をあけられて以来株価もぱっとしませんし、CPUもここ10年でライバルであるAMDと性能に差がなくなってきました。加えてIntelは最近の製品である第13世代、14世代Coreプロセッサーにおいて、使用中に突然クラッシュするという不具合が世界中で報告されたことで、特に基本的に自己責任でPCを組む自作ユーザーからはすっかり敬遠されてしまったようです。

私としても一自作ユーザーとしてできるだけトラブルは避けたいですので、今回はAMDのCPU「Ryzen(ライゼン)」プロセッサーを使うことにしました。システムの中核となるマザーボードは、AMDの最新規格であるZen4アーキテクチャAM5ソケット対応のASRock(アスロック)社B650M PG Riptide WiFiです。

最近のマザーボードらしいコンデンサを冷やすヒートシンクが見た目インパクトもありますし、また白い基盤がとても美しいです。WiFi6を搭載しているほか背面端子もひと通り揃っていて、普通に使うぶんには何ら不足のないものと思われます。マイクロATXなのでPCIeの数は少ないですが、最近は周辺機器もUSBで何とかなる場合が多いので、無理にATXでなくても問題ないでしょう。
CPU:AMD Ryzen7 7700

CPUはRyzen7 7700。Ryzenプロセッサーは種類が多いのでラインナップの把握がたいへんでしたが、大きくは旧規格のAM4組と、新規格のAM5組に分類されます。現在は過渡期なのでAM4でも遜色のないシステムが組めそうでしたが、今後はAM5にシフトしていくと思われますので、将来のシステムのアップグレード可否を視野に入れれば新しいほうがいいと判断しました。ざっくり言えばRyzen7 7700は現行AM5規格の「中の上」クラスの製品になります。

スペックは8コア16スレッド、基本クロックは3.8GHzで最大ブーストクロックは5.3GHz、これらはこのクラスとしては突出した数値ではないけれども、このスペックでTDP(半導体回路が放射する電力量の最大値である熱設計電力)は65Wという省電力が魅力でもあります。実際のところCPUの性能は使いかたにもよりますのでスペックだけ見てもなんともなのですが、10年ぶりの刷新なのでそりゃ確実に体感アップはしているでしょう。なによりモデル型番に7が3つ並ぶなんて縁起がいいじゃないですか笑。

意外と嬉しいのは製品に純正のCPUクーラー、Wraith Prism Coolerが付属しているところ。最近の空冷CPUクーラーは、冷却ファンがCPUに対して垂直になるように取り付けられているサイドエアフロー型が主流なのですが、私のPCケースは小さめなのでこのタイプは設置できない可能性があるため、冷却ファンがCPUに対して並行になるように取り付けられているトップエアフロー型のほうが安心と思っているのです。
このWraith Prism Coolerはそこそこコンパクトだし、単品で買えば数千円はしますので、ちょっと得した気分にもなります。そしてどうやらファンを光らせることもできるらしい。PCのパーツを光らせるというのは実は今、自作PC界隈では流行っていて、ちょっとやってみたいと思っていました。
SSD:Western Digital WD Blue SN580 1TB

10年前にはなかった新しいストレージがこのM.2 SSDです。起動ディスクをSSDに換装するまでは行っていましたが、以前のSSDは2.5インチストレージとしてSATA接続するものでした。今もその手のものはありますが、主流はマザーボード上のM.2スロットに直接差し込める形になっていて、内部ではPCIe接続がされているNVMeタイプと呼ばれるものです。

なにしろチューインガムくらいの大きさで超高速、1TBや2TBの大容量というのですから驚きです。今回はこの業界では老舗であるWestern Digitalの1TBモデルを選びました。
メモリー:CFD販売 CFD STANDARD DDR5-5600 16GB×2枚

メモリーはこれまでDDR3タイプを使用していましたが、いつのまにか規格が2世代進んでいてDDR5が普及期に入っているようです。現在はまだDDR4仕様のマザーボードも店頭に並んでいますが、今後はDDR5に移行していくでしょう。
もっと高速で高価なメモリーもありますが、一般的にはメモリーのクロックの違いで体感速度が変わるほどでもないので、そこそこの性能で問題ないと思います。Photoshopを使うなら最低16GBが必要と言われていますので、倍の32GBを用意しておきました。
OS:Windows11 Home リテール版

OSであるWindows11は必須になります。AmazonとかにDSP版扱いで安価にライセンスコードを販売している業者がありますが、これを購入してしまうと万一ライセンスが通らなかった場合に購入業者から新しいコードを再度入手する必要が生じ、対応してもらえたらいいのですが逃げられてしまえばもう打ち手がなくなりますので、先々を考えれば普通にリテール版を購入したほうが賢明でしょう。まあちょっと高い気はしますが。

Windowsを購入するのもだいぶ久しぶりで、今は媒体がディスクではなくてUSBメモリになっているのですね。時代の移り変わりを感じます。ソフトウェアは公式HPから自分でダウンロードして、ライセンスだけを購入するという方法もあるようです。

やはりしばらく自作していないと、世の中のトレンドが変わっていて少しばかり戸惑いました。なるべく安く済ませようとしましたが結局ここまでで9万円を超えてしまいましたので、PCケース、光学ドライブ、電源はこれまで使ってきた自作PCから流用しようかと思います。さて、思惑通りに組めるでしょうか。

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