
機動力を謳うタムロン社超望遠ズームで夜景を撮る
タムロンさんの新製品モニターキャンペーンでお借りしていた50-400mm F/4.5-6.3 Di III VC VXD(Model A067)の実写レポートをお届けしましょう。貸与期間が限られた日数しかない条件下でのレビューとなりますので、ほぼほぼファーストインプレッションとなってしまいますがその旨ご了承ください。


この日のテーマは新宿夜景ということで、有名な撮影スポットでもある新宿西口大ガード付近から歌舞伎町あたりまでがターゲット。少し前コロナ禍の際は閑散としていた歌舞伎町一番街ですが、現在はご覧のとおりの賑わいです。

せっかくの超望遠レンズなので望遠側を使いたいのはやまやまですが、逆にこの位置からですとレンズ交換することなく焦点距離50mmを使えるのがものすごく便利。こんな人混みの中でいちいちレンズ交換なんかしてられませんから、カメラマン側の気持ちをよくわかっている設計だと思います。

こちらは焦点距離90mm付近、F値は5.6でかっちりとした写りです。このレンズの全体のF値は4.5~6.3ですが、開放設定で100mm付近で5.6まで絞られてしまいますので、正直ぼけを活かした撮影は条件が合わないとなかなか難しそうです。写り自体は一昔前の高倍率ズームとは一線を画したきりっとした描写なので、ズームレンズとしての基本性能は高いものと思われます。

こちらもゴジラとドン・キホーテを両方納めたくて画角を調整していたら50mmになってしまったショット。思った以上に50mmの恩恵を受けていて笑ってしまいました。実際のところ、明確な目的がなければスナップで300mm以上の超望遠ってなかなか使いどころが見つかりませんので、いっそこのレンズ、望遠端は300mmでいいのでもう1段でも2段でもF値が明るいほうが使いやすいのではと思いました。

西口大ガード付近の歩道橋から歌舞伎町界隈を臨む有名な撮影スポットから。実は120mmくらいあればこの画角で撮れますので、無理に超望遠域は必要ないです。ここで三脚を使って撮影しているフォトグラファーの方も多いのですけれども、最近のカメラは高感度性能もいいので、これくらいなら手持ちでささっと撮影してしまいたいところ。Nikon Zfとの組み合わせでは、ボディ内とレンズ内の両方に手振れ補正機能がありますので、総重量2kgクラスの手持ち装備ですが手振れを起こしたショットは1枚もありませんでした。

結局のところこの日の撮影では400mmどころか200mm以上のショットが一枚もないという、何のためにこのレンズを持ち出したのかよくわからない一日となってしまいましたが、ただ50mmが使えるというのが無茶苦茶便利で、気付くと画角50mmのショットを数多く撮っていました。50mmでは開放F値が4.5なので全然ぼけとかは期待できませんが、それでもいざとなればこの画角で撮れるという安心感は大きいです。
次回は別のシチュエーションでこのレンズを試してみようと思います。


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