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フロンティアライト
カメラと写真好きのフツーの会社員。好きすぎてこれで生きていけないか妄想中。ときどき新旧デジタルグッズのレビューなども織り交ぜてお届けします。

Leica LUX 無料版 ◆レビュー◆

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目次

突如リリースされたライカ純正スマホアプリLeica LUXとは

先月、LeicaLUXというiPhone用のライカ純正カメラアプリが突如リリースされました。このアプリを使うことでiPhoneでライカ風の写真が撮れるというものですが、カメラアプリ自体は星の数ほどあるもののライカ社の純正というのがサプライズで、ライカ社自らどのような「ライカっぽさ」を演出してくれるのか興味が尽きないところ。

ダウンロード先のURLをご案内しておきましょう。

早速使ってみようとしたところ、サポートがiOS17以降ということで、私の使うiPhoneXではインストール自体できないことが判明しました。一度は諦めかけましたが、iPhoneXももう7年間使用していてそろそろ機種変更かと思っていましたので、これを機会に7年ぶりにiPhoneを新調しました。

新調と言っても変更後の新しい機種は発売が2020年の12proです。しかしiOSは最新の17までを現役でサポート中ですし、カメラ機能はレンズを3個付けていて超広角から準望遠までの撮影に対応していますので、LeicaLUXを使うにおいては最新のiPhone15クラスと比べても遜色はないでしょう。

さて話をLUXに戻しますが、前提としてこのアプリ、なんと月額1,000円のサブスク形式です。長く使えば使うだけ課金されていくという悪魔のようなシステムです。月額1,000円は長い目で見れば決して安くはないと思いますので、まずは購入するかどうかを慎重に見極めたいところ。幸いにして機能限定版なら無料で使用できますので、今回はとりあえず無料版をチェックして、購入に踏み切るかどうかを検討したいと思います。

簡単に使いかたをチェックしてみよう

Leica LUXはPモードとAモードの大きくふたつのモードで使うことができます。Pモードはオート撮影モード、Aモードは絞り優先モードとなります。それぞれの使いかたを簡単にチェックしておきましょう。

PHOTO MODE(オート撮影モード)

PモードはPHOTO MODEの略で、絞りやシャッタースピードといった設定をアプリ任せで撮影する所謂オート撮影モードです。画面①の場所にモード名があり、タップでモード切り替えが出来ます。②がシャッターボタンです。

③でカメラに装着されているどのレンズを使うかを設定しますが、画角は使用するiPhoneの仕様に準じます。今回使っているのはiPhone12proですので、12proが持つフロントカメラ及びリアの13mm、26mm、52mmレンズのどれかひとつを指定できます。画角を変えるにはズーミングするのではなく、ここでそれぞれのレンズを切り替える感じです。

④はLooksと呼ばれるフィルムプリセットで、無料版で使えるのは「スタンダード」「ビビッド」など5種類。⑤は露出補正です。全体的な操作はiPhone標準のカメラに近いもので、モニター上のタップした場所にピントを合わせに行くのも同じです。正直Pモードで撮影するとほぼほぼパンフォーカスとなってiPhone標準のカメラで撮った写真との差が出にくいですので、わかりやすく効果を感じたいなら次に紹介するAモードを使用することをお勧めします。

APERTURE MODE(絞り優先モード)

AモードはAPERTURE MODEの略で絞り優先モードです。Pモードと操作が違うのは③、無料版で使えるのはズミルックスF1.4/28mm ASPHのレンズシミュレーションのみですので、画角は28mmだけとなります。しかしながら⑤でF1.4からF8までの絞り値の設定ができますので、ボケを活かしたいときは開放付近、パンフォーカスにしたいときは絞り込むといった、本物のカメラでは当たり前の操作で撮影ができるのが嬉しいところ。

但し、ボケた写真ならそれだけでライカらしいというわけではないと思いますので、何をもってライカ風と思えるかは諸説あるところでしょう。とはいえ私は通常カメラで撮影する際はほぼ絞り優先で撮影していますので、Leica LUXでも絞り優先で撮影したいと思います。

APERTURE MODEでの作例

Aモードで試し撮りをした作例を投下しましょう。Leica LUXで撮影した撮って出しそのままの写真が左手、これをLightroomに取り込みレタッチしたのが右手の写真です。Leica LUXだけでどこまで出来るか、それを編集現像して作品としてどこまで追い込めるのかを試してみました。

F2まで絞りを開けて背景ボケを狙いました。まず、iPhone標準カメラではポートレートモードにするとピントの合う最短撮影距離約40cmまで被写体から離れなければいけませんが、Leica LUXはもっと近くまで寄っても余裕でピントが合います。具体的に何cmまで寄れるかはわかりませんが、これは便利です。緑を強調したくてLightroomでは少し彩度を上げました。

同じくLightroomでは少しだけ彩度を上げました。そもそもズミルックス28mmF1.4の最短撮影距離は70cmなので本物ではこの構図のショットは撮れないはずということはこの際言わないでおきましょう。

撮って出しで十分良く撮れていましたが逆光気味でしたので少し明るくしました。実はAモードでは露出補正ができないのが残念なところです。

こちらも良く撮れていると思います。F値の違いによるボケの出方はあくまでAIによるシミュレーションで処理をしているだけのはずですが、かなり自然なボケ具合で驚きました。猫の毛の質感もいい感じです。

色合いとビネットレベルを調整しました。ほんのちょっとの調整ですが個人的には見違えるように絵的な写真になったと思います。こちらのショットではボケの出方に若干の不自然さが残るのは残念なところ。

ライカらしいかどうかは無料版では評価できず

今回は絞りを開けてボケを強調するようなショットを並べていますが、どれも結構良い雰囲気で撮れているとは思います。が、無料版ということで画角が28mm固定、またフィルムプリセット「Looks」も5種類限定などの機能制限がありますので、多くのショットにおいてアプリ単体として仕上がった写真にはまだ手を加える余地があると感じました。

一方で、今回行ったようにこれらのショットをLightroom上で少し弄るだけで、それがライカっぽいかどうかは別として、スマホで撮った写真としてはかなり満足のいく仕上がりになるように思えました。機能制限付きでも無料のカメラアプリとして考えれば十分楽しめる内容に仕上がっていると言えるでしょう。

ただ無料版だけでは、ライカが考えるライカらしさが体験できているのかはっきりしないので、できれば課金してでも確認しておきたいところです。Leica LUXには2週間のフル機能トライアル期間が設けられているようですので、この後時間を見つけてじっくり試してみようかと思います。その際はまたあらためてレポートをお届けしましょう。

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